グローバル・リスク論

共通 - 全学共通

GSS20490

コース情報

担当教員: 国枝 智樹

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 水3

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

40%

レポート

60%

詳細情報

概要

日本経済新聞社の編集委員や専門分野に通じた記者が交代で授業を担当します。国内外で積み重ねた取材に基づき,現代社会が直面するグローバル・リスクを多角的に解説し,その解決策を考えます。 リスクは広範な分野に存在し,時代とともに変遷します。グローバル化やデジタル化の進展により,リスクが拡散するスピードはアップし,新たなリスクも生み出されています。一方で,リスクを正しく理解し,適切な対策をいち早く打ち出すことはチャンスにつながります。 人類はいま,歴史の重大な分岐点に立っています。国際秩序は不安定で,地球環境も危機的な状況にあります。みなさんが社会に出れば,それぞれの分野でリスクと向き合うことになるでしょう。授業を通じて①リスクを自分事としてとらえる②リスクを分析・評価する③解決策を考え行動する――ための力を養ってください。持続可能な世界はその先にあります。 科目の前半は国際秩序を巡る最新の動向を読み解き,日本との関係も含めて考察します。中盤は地球温暖化やダイバーシティなど,人類が直面する共通の課題にフォーカスします。後半はデジタル化によって顕在化した新たなリスクを解説し,情報リテラシーやリスクコミュニケーションの観点から民主主義の将来を考えます。現代のリスクは論点が多岐にわたり,複雑に絡み合っています。例えば,米中関係を正しく理解するには,政治,経済,軍事,テクノロジー,資源など,様々な観点から考察する必要があります。同じエピソードを複数の講師が取り上げることもありますが,リスクを読み解く角度が異なる点に注目してください。 リアクションペーパーは授業時間内に執筆し,退室時に提出していただきます。みなさんの瞬発力や直感力をみるとともに,文章をつくる力を向上させることが狙いです。

目標

(1)国際社会が直面する諸課題について考察し,先行きを的確に分析できる視座を養う。 (2)世界的な課題を自らの問題としてとらえ,国際人にふさわしい判断,行動ができるようにする。 (3)新聞社が協力する授業として,自分の考えを限られた文字数の中で的確に伝える表現力を身につける。

授業外の学習

【予習】(所要時間:各回80分程度) ・授業で使う資料は事前にMoodleにアップロードします。分からない事例や言葉は新聞記事の閲覧や用語検索などを通じて調べてください。 ・授業の主な論点をピックアップし,自分の考えをまとめてください。 【復習】(所要時間:各回110分程度) ・授業を通じて興味を持った社会課題について,関連記事や参考文献を読むなどして理解を深め,解決に向けた道筋を考えてください。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. ガイダンスとプロローグ 科目の狙い,学ぶ意義,授業の進め方,評価方法などを説明します。各回のテーマは以下のとおりですが,講師の都合や取り扱うテーマの情勢変化を踏まえ,順番や内容を変更する場合があります。
  2. 世界は分断するか?
  3. 新冷戦の誕生 欧州,再び対立の最前線に 激変した外交・安保
  4. 習近平長期政権と激化する米中対立
  5. パレスチナ問題がなぜ最大級の地政学リスクなのか
  6. 瀬戸際の温暖化対策,リスク回避への道
  7. 宇宙大航海時代 加速する軍事化と商業化がはらむリスク
  8. 世界の分断と食料安定確保への対策
  9. なぜダイバーシティ施策に取り組むのか
  10. 人権に鈍い企業が淘汰される理由と国際ルールの変遷
  11. AIの現在と未来,生成AIが生む光と影
  12. 水面下のサイバー戦 日本が取るべきリスク防衛とは
  13. GAFAMその光と影 テックリスクをどう回避するか
  14. 情報リスクから身を守るコミュニケーションリテラシー

教科書

教科書は使いません。各回の授業で使う資料は事前にMoodleにアップロードします。

    参考書

    必要に応じ,日本経済新聞などの記事を使用します。いずれも講師が用意します。 これとは別に,日経電子版のすべての有料コンテンツを30日間,無料で閲覧できるIDを配布します。関連記事を読んだり,用語の意味を調べたりすることに活用できます。有料会員になることを推奨するものではありません。

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