社会学A
共通 - 全学共通
GSP20680
コース情報
担当教員: 中澤 秀雄
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 月3
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
授業参加
リアクションペーパー
授業内期末試験
授業期間中
その他
上記にいう「授業参加」とは,授業中にMoodle経由で提示される小テストやアンケートへの回答状況によって測定します。
詳細情報
概要
本講義は「社会学入門」にあたりますが,社会学の授業が最初で最後となる学生も多いことを考慮し,最新の社会学のエッセンスを噛み砕いて伝えられるよう工夫します。一言でいうと社会学の「つまみ食い」です。社会学の主要分野における視角・概念・知見を紹介し,具体的な各分野(家族・情報・教育など)において応用するとどんな知見が得られるか提示し,社会学的な視点とクリティカルシンキングを今後の人生に活かしていただける素地を作ります。この入門講義で紹介できる内容は,もちろん社会学という巨大な氷山の一角に過ぎませんので,興味を持った人は今後,他の社会学系の授業もぜひ履修してください。 なお,授業中は毎週,グループワークをしていただいたり,Moodle上の小テストに回答いただく時間を設ける予定です。
目標
(1)私たちが生きる現代社会のさまざまな場面において,社会学に関連するテーマがあることを自覚し,それを読み解いていく社会学的な視点を持つことができる。 (2)社会学のエッセンスにあたる概念・考え方・知見を学習し,日常生活の理解において,それを応用できるようにする。 (3)論理的・批判的に物事をとらえ,具体的な事実に基づいて判断していく社会科学的な認識力を高めていく。
授業外の学習
毎回の授業前は以下の予習(合計60分)を行うことが求められる。 ・ムードルに提示してある授業資料を読む(30 分) ・分からない言葉・概念等がある場合,提示してある参考書『社会学大図鑑』や他の社会学辞典・事典,そして図書館リソース(Japan Knowledgeを推奨)によって調査し,疑問点をできるだけ解消しておく(30 分) 毎回の授業後は以下の学習(合計130分)を行うことが求められる。 ・授業資料を用いて内容を復習する(30 分) ・ムードルにリアクションペーパーを投稿する(20 分) ・参考文献として提示された複数の文献を読む(80 分)
所要時間: 190分
スケジュール
- (※以下は予定であり,授業の進捗状況によって,各テーマの順番や回数などについて変更することががありえます。) 社会学を学ぶということ:大学での勉強,社会学の学問的位置,社会学の分析的視点,本授業のねらい
- ミクロ社会学: 私たちの日常はなぜ成立しているのか(行為と演技,アイデンティティ,会話と文脈)
- 労働社会学: 私たちは何を売っているのか(感情労働,やりがい搾取,国際比較)
- 文化社会学: クールジャパンとは何だったか(文化と政策,集合表象,クリエイティビティと官僚制)
- 家族社会学: なぜ日本は産みにくいのか(少子化と私事化,社会保障)
- 福祉社会学: なぜ現代日本におけるケアは困難なのか(介護,地域福祉,ヤングケアラー)
- 犯罪と逸脱の社会学: なぜ少年への厳罰化が進むのか(ラベリング,スティグマ)
- 政治社会学: なぜ日本人にとって社会運動はうさんくさいのか(象徴的支配,圧縮された近代化)
- 環境社会学: なぜ水俣病問題は解決しないのか(生活世界の植民地化)
- 都市社会学: 都市の時代は続くのか(都市的生活様式,ジェントリフィケーション,開発社会学,都市と農村)
- 情報社会学: AIは世界を変えるのか(情報行動,テクノロジーと社会,メディアと資本主義)
- 社会学理論: 社会学的啓蒙とはなにか(ブルデュー,ルーマン,ハーバーマス,ウェーバー,デュルケーム,マルクス)
- 社会学Aのまとめ:理論的に考えること,社会学の働き,課題・試験に関する解説
- 授業内期末試験
教科書
特定のテキストは使用しない。資料をMoodle経由で配布する。
参考書
『社会学大図鑑』
著者: Ch. Thorpe et al.
出版社: 三省堂・2018年
『社会学・新版』
著者: 長谷川公一・浜日出夫・藤村正之・町村敬志
出版社: 有斐閣・2019年