憲法

共通 - 全学共通

GSP20292

コース情報

担当教員: 柳瀬 昇

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 月2

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

10%

リアクションペーパー

30%

定期試験

定期試験期間中

60%

詳細情報

概要

この講義は,日本国憲法の解釈論の基礎を学ぶことを通じて,法的なものの考え方を身に付けることを目的とする。憲法は,国家の基本構造を規定するとともに,人権を保障する法規範である。法律学以外の分野を専攻する学生を対象に,日本国憲法の規定する人権保障と統治機構について,教科書とレジュメに沿って,できる限り体系的に講述する。 なお,第6回において,事前に与えられた資料を読み,必要に応じて自ら情報を収集し,他の学生とディスカッションを行う能動的な学修の機会を設ける予定である。

目標

日本国憲法の規定する人権保障と統治機構の基礎的な知識を修得する。社会と人間について法学的に考察できる能力を修得する。

授業外の学習

指定された教科書の該当箇所を,予習として事前に,または復習として事後に読むことや,提示された問題について検討することが求められる(大学設置基準21条2項により,講義1回あたり190分以上の授業時間外の学習時間が求められる)。具体的な内容は,各回の講義の際に説明する。

所要時間: 講義1回あたり190分以上の事前または事後の学習が必要となる。

スケジュール

  1. 憲法の概念と憲法規範の特質 この講義の進め方について説明したうえで,憲法の概念や規範としての特質などについて議論する。
  2. 立憲主義の基本原理 日本国憲法の三大原理である国民主権主義,平和主義及び人権尊重主義について解説する。
  3. 憲法と人権の限界 外国人の人権享有主体性について検討するとともに,憲法の私人間効力について考察する。
  4. 幸福追求権と新しい人権 日本国憲法13条が規定する幸福追求権について,プライバシーの権利や自己決定権ととともに検討する。
  5. 法の下の平等 日本国憲法14条に定める法の下の平等の意義について,具体的な判例を通じて考察する。
  6. 憲法問題をめぐる小グループ討議 法の下の平等とアファーマティブ・アクションの問題について,事前に資料を読み,必要に応じて自ら情報を収集したうえで,他の学生とともに討議を行う。
  7. 内心の自由 思想・良心の自由(日本国憲法19条)及び信教の自由(同20条)について検討する。
  8. 表現の自由(1) 日本国憲法21条によって保障される表現の自由の価値・射程・内容について議論する。
  9. 表現の自由(2) 検閲の禁止の意義を考えるとともに,表現の自由の規制立法に対する違憲審査のあり方について検討する。
  10. 経済活動の自由 日本国憲法22条1項に定める職業選択の自由の意義と,規制に対する違憲審査のあり方について議論する
  11. 国家による自由 生存権(日本国憲法25条)と教育を受ける権利(同26条)の意味と具体的な発現形態などについて議論する。
  12. 国会と立法権 立法権の概念について検討したうえで,その担い手としての国会の地位・組織・権能・活動方法について解説する。
  13. 内閣と行政権 行政権の概念について検討したうえで,その担い手としての内閣の組織・権能・国会との関係について解説する。
  14. 裁判所と司法権・違憲審査権 裁判所の組織や司法権の独立について解説したうえで,裁判所の権能としての司法権・違憲審査権の概念について検討する。

教科書

柳瀬昇『教育判例で読み解く憲法〔第2版〕』(学文社,2021年)

    参考書

    第1回の講義において紹介する。

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