文化人類学 Ib
共通 - 全学共通
GSP20081
コース情報
担当教員: 大川 真由子
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 火1
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
リアクションペーパー
定期試験
定期試験期間中
その他
学期末試験はマークシート方式の35問,資料参照不可。 授業後は,毎回リアクションペーパーを提出する(初回を除く)。この提出をもって出席カウントとする(遅刻者は減点対象)。 なお,リアクションペーパーの提出回数が全13回のうち9回未満の者は評価対象外とする。
詳細情報
概要
文化人類学とはフィールドワークをもとに,世界のさまざまな民族の諸活動の背景にある文化を理解し,人間のあり方を考える学問である。文化人類学Ia(春学期)では,文化人類学の基本的考え方や古典的テーマを学ぶが,本講義では,わたしたちにより身近で現実的なトピックを,映像資料なども用いながら多角的に学んでいく。具体的には,民族と国家,宗教,ジェンダー,開発や観光,移動など,現代社会を理解する上で不可欠なテーマを扱う。 文化人類学Iaを受講し,文化人類学の基礎について習得していることが望ましい。 アクティブ・ラーニング(リアクションペーパーに対するフィードバック)を毎週実施する。
目標
1)世界の中における自分の位置についての「気づき」が芽生え,異文化への適応やそのためのコミュニケーション的方策について自らが考える能力を身につける。 2)世界の様々な文化を学んだうえで,異文化(他者)理解を通じた自文化(自己)理解といった自己省察の姿勢を身につける。 3)グローバル化の中でわたしたちが経験している文化・社会の変化を多面的かつ柔軟に理解し,批判的な視点をもてるようになる。
授業外の学習
1)現代の国際/国内情勢についての知見が求められるため,日頃から新聞やニュースなどに積極的に触れ,自分なりに考えること(90分)。 2)講義レジュメは事前にMoodleにアップロードしておくので,予習に役立てること(30分)。 3)毎回配布するレジュメにて紹介される当該テーマに関する参考文献を積極的に手に取ること(60分)。 4)授業後のノート整理をこころがけ,不明な用語の確認をするなど,毎回復習の時間を設けること(60分)。
所要時間: 予習・復習それぞれ,毎回2時間程度とする。
スケジュール
- イントロダクション:人類学的視点から現代社会を考える
- 開発と文化:開発(の)人類学,環境と文化
- 観光と文化Ⅰ:◆映像視聴(オマーンのラクダレース)
- 観光と文化Ⅱ:伝統の創造論
- 人種と民族Ⅰ:民族・エスニシティ・部族
- 人種と民族Ⅱ:ネイションとナショナリズム
- 人種と民族Ⅲ:人種主義の歴史
- 人種と民族IV:現代における人種差別
- 人の移動Ⅰ:◆映像視聴(移民)
- 人の移動Ⅱ:移民・国籍・アイデンティティ
- ジェンダー:構築される性差
- セクシュアリティ:第三の性とイスラームの性規範
- 人類学の課題Ⅰ:「文化を書く」とオリエンタリズム
- 人類学の課題Ⅱ:ネイティブ人類学と文化相対主義再考
教科書
とくに指定しない。毎回レジュメを配布し,テーマごとの参考文献を紹介する。
参考書
人類学の概論(初級編)としては以下の文献がわかりやすい。
『よくわかる文化人類学』(第2版)
著者: 綾部恒雄・桑山敬己(編)
出版社: ミネルヴァ書房・2010年,価格:2625円
『人類学のコモンセンス――文化人類学入門』
著者: 浜本満・浜本まり子(編)
出版社: 学術図書出版社・1994年,価格:1995円
『新版 文化人類学のレッスン――フィールドからの出発』
著者: シンジルト・梅屋潔(編)
出版社: 学陽書房・2017年,価格:2160円