文化人類学 Ia
共通 - 全学共通
GSP20070
コース情報
担当教員: 大川 真由子
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 火1
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
リアクションペーパー
定期試験
定期試験期間中
その他
学期末試験はマークシート方式の35問,資料参照不可。 授業後は,毎回リアクションペーパーを提出する(初回を除く)。この提出をもって出席カウントとする(遅刻者は減点対象)。 なお,リアクションペーパーの提出回数が全13回のうち9回未満の者は評価対象外とする。
詳細情報
概要
わたしたちは無意識のうちに,自分の育った社会における文化的価値観を身につけ,それを規準にして他の社会を見てしまいがちである。本講義では,このようなものの見方=自文化中心主義を批判しつつ,世界のさまざまな民族の活動の背景にある文化を比較考察していく。異文化(他者)を知ることが自文化(自己)を客観視し,理解することにつながるのだ。文化人類学Iaは,文化とは何かという問題や人類学の基本的な考え方からはじまり,家族・結婚,儀礼,宗教といった古典的テーマを扱う,人類学入門編の講義となる。 アクティブ・ラーニング(リアクションペーパーに対するフィードバック)を毎週実施する。
目標
1)文化人類学の基礎知識を修得する。 2)世界の中における自分の位置についての「気づき」が芽生え,異文化への適応やそのためのコミュニケーション的方策について自らが考える能力を身につける。 3)世界の様々な文化を学んだうえで,異文化(他者)理解を通じた自文化(自己)理解といった自己省察の姿勢を身につける。 4)グローバル化の中でわたしたちが経験している文化・社会の変化を多面的かつ柔軟に理解する視点を獲得する。
授業外の学習
1)現代の国際/国内情勢についての知見が求められるため,日頃から新聞やニュースなどに積極的に触れ,自分なりに考えること(90分)。 2)講義レジュメは事前にMoodleにアップロードしておくので,予習に役立てること(30分)。 3)毎回配布するレジュメにて紹介される当該テーマに関する参考文献を積極的に手に取ること(60分)。 4)授業後のノート整理をこころがけ,不明な用語の確認をするなど,毎回復習の時間を設けること(60分)。
所要時間: 予習・復習それぞれ,毎回2時間程度とする。
スケジュール
- イントロダクション:文化人類学とは何か
- 文化とは何か:文化の概念と文化相対主義
- 人類学の方法論:フィールドワークと民族誌
- 未開と文明Ⅰ:異文化理解は可能か ◆映像視聴(アマゾンのヤノマミ)
- 未開と文明Ⅱ:「ヤノマミ」と異文化理解
- 家族と結婚Ⅰ:親子と家族
- 家族と結婚Ⅱ:親族論
- 家族と結婚Ⅲ:性と婚姻
- 家族と結婚Ⅳ:生殖医療 ◆映像視聴(代理出産)
- 経済:贈与・交換・互酬性
- 信仰と世界観Ⅰ:宗教と呪術
- 信仰と世界観Ⅱ:儀礼
- 分類と境界Ⅰ:身体と象徴
- 分類と境界Ⅱ:ケガレ論
教科書
とくに指定しない。毎回レジュメを配布し,テーマごとの参考文献を紹介する。
参考書
入門書としては以下の文献がわかりやすい。
『よくわかる文化人類学 』(第2版)
著者: 綾部恒雄・桑山敬己(編)
出版社: ミネルヴァ書房・2010年,価格:2625円
『人類学のコモンセンス――文化人類学入門 』
著者: 浜本満・浜本まり子(編)
出版社: 学術図書出版社・1994年,価格:1995円
『文化人類学のレッスン――フィールドからの出発 』(増補版)
著者: 奥野克巳・花渕馨也(編)
出版社: 学陽書房・2011年,価格: 1995円