音楽の歴史 II

共通 - 全学共通

GSP20020

コース情報

担当教員: 北川 森央

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 月1

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

レポート

100%

詳細情報

概要

現役の演奏家でもある講師がナビゲートするクラシック音楽入門。学術的視点から見る通史に留まらず,演奏現場からの生の声も交えた名曲,名演奏ガイド。全くの初心者,楽器経験者を問わず,クラシック音楽への興味をもつ方を歓迎します。授業中のサプライズ生演奏も企画しています。 *すでに「音楽の歴史I」を履修した後に履修する事が望ましい。 授業は対面で実施しますが,当該授業Moodle上にて教材の提供,フィードバック,レポート提出を行いますので履修者は登録すること。 個別の質問を歓迎し,丁寧に対応します。

目標

クラシック音楽に親しみ,知的興味と共に楽しむことができる。またクラシック音楽の歴史に対し,歴史的俯瞰を行なえるようになる。

授業外の学習

予習の必要はありませんが,復習は授業で流した音楽,解説した時代背景について,図書館やインターネット等を活用して理解を深めてください。またその同時代の他の藝術文化についても適宜紹介しますので各自探求すること。

所要時間: 90分程度

スケジュール

  1. 古典派の音楽 概論 古典派とは?啓蒙主義と市民のための音楽。演奏会の誕生。対位法からの脱却,旋律の魅力的な音楽へ。マンハイム楽派。
  2. 古典派の音楽 ハイドン ウィーン古典派の時代。パパ・ハイドンの愛された人生,交響曲と弦楽四重奏の父。貴族のお抱え作曲家から,商業的成功もおさめた晩年へ。
  3. 古典派の音楽 モーツァルト1 ザルツブルグに神が起こした奇跡?神童・モーツァルトと人間・モーツァルト,残された書簡集を読み解き,人生をなぞる。モーツァルトと旅。
  4. 古典派の音楽 モーツァルト2 各ジャンルの代表作を聴く。自分が弾くためのピアノ協奏曲。オペラ《フィガロの結婚》。若すぎる晩年の純白の世界。
  5. 古典派の音楽 ベートーヴェン ロマン派へ歩みだした革命家。お洒落な青年ピアニストが聴覚障害に,「ハイリゲンシュタットの遺書」から「傑作の森」へ,「苦悩を経て歓喜へ」啓蒙思想の頂点となる「第九」交響曲,晩年の深淵な弦楽四重奏。引っ越し魔。
  6. ロマン派の音楽 概論 個性の時代,名作の時代(後世に残る物を)。詩的文学的音楽,標題音楽の誕生。リートの誕生。超絶技巧の誇示(ヴィルトゥオーゾ藝術)。巨大化する音楽。世界観音楽。ドイツ音楽の優勢。
  7. ロマン派の音楽 巨大化する音楽 すごい,と思わせる音楽。もっとすごい,と思わせる音楽。ベルリオーズ,パガニーニ,リスト。詩人,シューマンとショパン。ベートーヴェンを超えたい交響曲作家たち。
  8. ロマン派の音楽 ウィーンの黄昏1 おくれてきた青年,ブラームスとブルックナー。
  9. ロマン派の音楽 ウィーンの黄昏2 交響曲の終着点と交響詩,マーラーとR.シュトラウス。オペラ《ばらの騎士》の世界。
  10. ロマン派の音楽 ロマン派オペラとワーグナー ロマン派のオペラ,イタリア,フランス,ドイツ。ワーグナーの「毒」。映画「ルートヴィッヒ」の世界。
  11. ロマン派の音楽 ロマン主義と民族性 ロシア,東欧,北欧での国民楽派の興隆。西欧へのあこがれ。所属する民族,文化の自覚。
  12. 近代の音楽 概論—近代フランスの自覚 音楽における近代とは?世紀末の爛熟。調性の崩壊。藝術音楽と大衆音楽の分離。 普仏戦争に負けて。反ロマン,反ドイツ主義。フォーレ,ドビュッシー,ラヴェル。ジャポネスク,エキゾチシズム。ジャズの影響。
  13. 近代の音楽 過激派たち 無調,12音技法。音楽的常識の破壊。パロディ。シェーンベルク,ストラヴィンスキー,バルトーク,メシアン。後期ロマン派の残滓,ラフマニノフ。
  14. 現代 2度の世界大戦が残したもの。現代曲は我々の音楽か?実験的作品たち。社会主義の音楽。調性音楽への回帰。演奏スタイルの変化。古楽の復興。多ジャンルの共存へ。 *上記はあくまで計画であり,進捗状況は変わる可能性があります。特にゲスト来場などにより予定回が繰り下げになる可能性があります。

教科書

教科書は指定しない。参考書を適宜紹介します。

    参考書

    授業中に適宜紹介します。

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