東南アジアに学ぶ(実践型プログラム) B
共通 - 全学共通
GSEN2510
コース情報
担当教員: 出口 真紀子
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期集中
曜限: その他
形式: 対面授業+オンライン授業(オンデマンド授業,同時双方向型授業(Zoomなど)) /Alternating face-to-face & A
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
リアクションペーパー
レポート
詳細情報
概要
本プログラムは,歴史や文化の多様性に富み,その政治・経済・社会がダイナミックに変貌している東南アジアを対象に実施する「実践型プログラム」である。日本と東南アジアは,貿易や直接投資などの経済的な結びつきだけでなく,大国間競争や米中対立が顕在化する中で政治・安全保障や国際関係上の重要なパートナーとなっている。しかし,2020年以降の新型コロナ感染症の蔓延によって,東南アジアの核であるASEAN共同体が目指してきた地域統合の動きと国家主義の復活の狭間で揺れ動いており,米中新冷戦下とコロナ後の世界において,様々な角度から東南アジアの実情と日本と東南アジアのとの関係性を再検討する必要がある。 2015 年末よりASEAN 共同体が正式に発足し,ASEAN のメコン地域内外を繋ぐ3つの経済回廊(東西,南北,東部・南部)が整備されており,メコン地域の連結性を高めつつ,経済活動の活性化を促進してきた。本年度の秋学期(春季休暇集中)は,タイのバンコクからタイ北部のチェンライとミャンマーとの国境地帯まで「南北経済回廊」を巡るプログラムを予定し,タイ(北部タイを含む)に関する事前講義及び現地でのフィールド研修を行う。 特に,タイ北部は,様々な経済・社会課題を抱えている。具体的には,不十分な生活インフラや行政サービス,バンコク等の中心部との格差,高いとは言えない教育水準,特に少数山岳民族や国境エリアに居住する無国籍者への限定的な高等教育機会の問題,等である。 本実践型プログラムは,こうした課題に実践的に取り組む,イエズス会が設置した高等教育機関である「ザビエル学習コミュティー(Xavier Learning Community:XLC)」に滞在し,XLCの少数山岳民族出身の学生との協働学習を通した学びを行う。 本実践型プログラムの運営主体である,上智学院が主に出資してタイのバンコクに設立された教育研修事業会社であるSophia Global Education and Discovery社の代表取締役社長の廣里は,長年に渡る国際開発・協力関連の実務経験を有する。本実践型プログラムの到達目標の実現に向け,実務経験に基づいた知見と国際的な人脈やプロジェクト運営の経験を生かす。
目標
本実践型プログラムのねらいは,東南アジアの実情や今日的課題について,「東南アジアに学ぶ」姿勢を重視して,講義・体験・交流を組み合わせたプログラムにより,座学のみでは修得できない実践的な学びを得ることを狙いとする。 受講者は,メコン地域の「南北経済回廊」を巡る行程や協働学習と学生交流を通して,「メコン経済回廊」の意義・特徴や現状と課題について学び,ダイナミックに変貌するASEAN地域,特にメコン地域の政治・経済・社会・教育,環境保全・文化遺産について知見を深め,ASEAN 共同体の形成過程を実感することを目指す。持続可能なASEAN 共同体を形成するための主要課題である域内・国内格差の是正については,経済成長だけでなく,社会開発,教育・人材育成,環境保全,多文化共生の観点から多面的に把握することを目指す。 具体的には,タイ北部の地域課題についてその現状と取り組みについて実地で学ぶと同時に,XLCの同世代学生とのグループワーク等の協働学習を行うことで,持続可能な社会を構築する示唆を得ることを目的とする。負の側面だけではなく,グローバル化と高度情報化社会の中で発展を続ける地域の様子も肌で感じる中で,東南アジアを見る「新たな視座」を養うことができる。 尚,XLCでのプログラムはすべて英語で行なわれるため,英語でグループワークができるレベルの英語運用能力が必要となる。一方で,XLCの学生も英語が母語ではないため,意欲的に取り組む姿勢があれば問題はなく,受講者は現地に赴くまでに自分の意見や感想を英語で表現できるよう準備と心構えが必要となる。なお,タイ語力は一切求められない(タイ語等による説明を受ける際は,XLC教育・スタッフ,及びSGEDスタッフによる英語逐次通訳が入る)。
授業外の学習
1)語学力(英語)の向上及びタイ(特に北部タイ)関する知識習得に各自取り組むこと。 2)XLCにおける学生交流の際に行う上智大学紹介などのプレゼン資料を準備すること。 3)現地研修終了後(帰国後)は,グループワークに基づくグループ報告書を作成すること。
所要時間: 60分以上
スケジュール
- 事前講義
- 事前講義
- 現地でのフィールド研修Day 1
- 現地でのフィールド研修Day 2
- 現地でのフィールド研修Day 3
- 現地でのフィールド研修Day 4
- 現地でのフィールド研修Day 5
- 現地でのフィールド研修Day 6
- 現地でのフィールド研修Day 7
- 現地でのフィールド研修Day 8
- 現地でのフィールド研修Day 9
- 現地でのフィールド研修Day 10
- 事後講義
- 事後報告書作成
教科書
特にテキストは指定しない。事前講義において参考図書・資料を紹介する予定
参考書
書籍情報はありません。