現代キャリア開発論

共通 - 全学共通

GSE30080

コース情報

担当教員: 鈴木 美伸

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 木1

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

出席状況

10%

授業参加

10%

リアクションペーパー

40%

レポート

20%

定期試験

定期試験期間中

20%

その他

上記配点は原則として加点方式で行い,総合評点が60点以上を合格とします。 *授業への出席は当然ですが,やむを得ず状況での⽋席は2回まで認めます(3回⽋席は評価対象外)。遅刻厳禁,私語や居眠りは退席を命じます。就職活動等での欠席は認めませんが,事前相談があれば,代替手段(補習レポートまたは任意参加の補講等)を検討します。 *ゲスト出講の日程により,授業進行予定は多少前後します。 *補講は,コロナ禍等でのオンライン授業等,緊急的な事態が発生した際に実施します。

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詳細情報

概要

ライフスタイルが多様化・多価値化する現代において,個⼈のキャリア開発を取り巻く社会環境は著しく変化している。本講義では,社会から求められる就業力に対し,大学で学んだ知識を汎用性のある上位の知恵に昇華して社会に応用できる実践力を養う。 法学・経済学・経営学・社会学・心理学等の多⾯的側⾯から,個⼈のキャリアを開発するうえで必要となる社会環境の変化を知り,主体的で⾃⽴したキャリア開発を実践するうえで必須のコミュニケーション⼒も学ぶ。 授業では以下の素養を持つ人材の育成をめざし,正解のない問題を発見・分析・考察し,回答を他者に論理的に伝える技術(アカデミックスキル)の応用力を高める。 1.社会常識・ビジネスマナー・コンプライアンス 2.他者を説得できるロジカルシンキングと文章表現力 3.他者を動かすコミュニケーション⼒ 4.社会を生き抜くための実践知

目標

大人数の受講者を想定しているため講義型授業の比率が高くなるが,可能な限り受講者間のワークショップや討議を行い,公開科目の特性を活かした双発的な授業を行う。他学科の学生との交流によって自らの分野の知見を相対化することで,コミュニケーション能力の向上も図る。特に高学年を対象とすることで,専門領域に限定されがちな視野や人間関係を広く展開し,総合大学としての強みを活かした授業とする。 ⽂書作成(レポート)と発言(プレゼンテーション)と討議(グループ・ディスカッション)による表現力・提案⼒を重視し,他者と学びながら以下の目標を達成する。 ・現在までの経験を意味づけし,将来のキャリアの目標設定を,⾃⼰責任の意識をもってできること。 ・論理的(事実と意見を構造化した説得的な⽂体)な⽂章を書けること。 ・初対⾯の相手,複数の人間に対して有用なコミュニケーションがとれること。 ・時間管理,⾏動管理等のセルフマネジメントと,他者への配慮や支援ができること。 【修得すべき7つのチカラ】 1.社会常識・ビジネスマナー・コンプライアンス ⇒組織を効率よく運営参画するスキル ⇒社会規範となる倫理観 2.他者を説得できるロジカルシンキング ⇒データの収集(質問票調査)を行い定量調査スキル ⇒フィールドワークによる定性調査スキル ⇒定量・定性データの分析技術による論理的な提案作成力 3.他者を動かすコミュニケーション力 ⇒共感・質問・提言する個別対人スキル ⇒カウンセリング・コーチング・コンサルティング 4.組織を動かすコミュニケーション力 ⇒社会人(企業)に対して説得的な提言(プレゼンテーション力) ⇒チームビルディングとイノベーション(ファシリテーション力) 5.組織を活性化するリーダーシップ ⇒モチベーション・マネジメント ⇒4つの状況対応型リーダーシップ 6.社会で未知の道を拓くチカラ ⇒キャリアモデルの発見(文献調査,フィールドワーク等) ⇒自分自身の20代のキャリアプランの作成 7.社会を生き抜くための実践知 ⇒暗黙知(体験)を形式知(言語)化するメタ認知能力 ⇒メタ認知を社会の中で発揮するベタ認知能力

授業外の学習

適宜,以下の学習を求めます。(反転学習のための予習) ・授業討議のために,指定ビデオ教材の事前視聴。 ・個人プレゼンテーションのために,指定されたテーマでの小レポートの提出。 ・補講でゲスト講師(社会人)の講話,ビデオ教材での学習を実施予定(出席は任意)。

所要時間: 講義・演習: 授業 1 回あたり 190 分以上 予習(文献・ビデオ教材視聴等):100分 復習(レポート作成準備・対人スキル実践等):90分

スケジュール

  1. アカデミックスキルとキャリア教育 ~キャリアとは,大学とは何か~ 大学の歴史と構造を俯瞰し,学ぶべきアカデミックスキル(ロジカルシンキング)と上智らしいキャリア教育を確認する。
  2. 大学と企業のミスマッチ ~メタ認知とパラ認知~ 大学の学びを社会で発揮するためには応用力が求められるが,未就業の学生の目線だけでは困難なので,ビデオ教材やインターンシップや越境学習等の自主的学びの有効性を理解する。 ・キーワード:アリストテレス,メタ認知とパラ認知,大学と社会のミスマッチ
  3. 「グループ・ディスカッション演習1」 ~組織での意志決定~ 企業でも用いられている課題を使い,チームビルディングにおけるリーダーシップと効率よく討議する手法を学ぶ。 ・キーワード:戦略的指向,ブレイン・ストーミング,プレゼンテーション
  4. 「グループ・ディスカッション演習2」 ~キャリアモデル~ 個人の知見だけでは不足する情報を,他者事例を介した社会的な学習から,より早くより大きく自己成長を成し遂げる ・キーワード:観察学習,モデリング,企業家史
  5. インタビュースキル演習 ~実践型コミュニケーションスキル~ フィールドワーク,応談,交渉等で求められる対人スキルを身に付ける。 ・キーワード:カウンセリング,コーチング,コンサルティング
  6. ロジカルシンキング&ライティング ~構造的レポート~ 事前課題で指定したテーマでの小レポートのフィードバック を元に効率よく文章作成する手法を学ぶ。 ・キーワード:パラグラフ・ライティング,因果律型レポート,時系列型レポート,PREP法
  7. ゲストスピーカー登壇-1~マスメディア~ 企業内キャリア形成について,現役TV局役員が企業内各部署の解説,マスコミの課題・将来の講義を伺い,討議する。 ・キーワード:TV局,アナウンサー養成,プロデューサー
  8. ゲストスピーカー登壇-2 ~重機械製造業~ 学部(教養)⇒大学院(語学)⇒海外MBA(経営)の企業外キャリア形成を経て,企業選択を行った社会人(人事担当)のキャリアを伺い,討議する。 キーワード:留学,MBA,求める人材,企業選択基準
  9. ビジネススクール事例研究 ~ベンチャー企業編~ 戦後ベンチャー企業がどのような経緯で誕生し,現代でも通用するグローバル企業になったかをケーススタディから学ぶ。 ・キーワード:企業の資産(ヒト・モノ・カネ・情報・時間),資金調達,商権獲得,株主重視経営
  10. ビジネス事例研究-1(専門商社) 実践的な提案をするために必要な,知識・説明力等を企業での事例から学ぶ。 ・キーワード:グローバル企業,BtoB産業,販売・提案・創案
  11. ビジネス事例研究-2(金融・地方創生) 信用金庫という「地域」に密着した金融機関は地域興隆(経営コンサルティング)があることを学び,地域外の新たな事業に取り組むことを学ぶ。 ・キーワード:銀行と信用金庫の違い,シンジケートローン,六次産業,地域再生
  12. ライフキャリアの課題 ~人生の4つのカーブ~ 世代(年齢)別に発生する就職・結婚・家族のキャリア課題について,それらの現象を導き出す研究手法(文献,統計,フィールドワーク等)も理解する。 キーワード:J字,M字,X字,U字カーブ
  13. ゲストスピーカー登壇-3 ~キャリア研究者~ 社会人キャリア形成の最新の研究を,企業の人事制度やNPO法人の事例を中心に学ぶ。 ・キーワード:複業・兼業(パラレルキャリア)
  14. 授業総括 ~ふりかえりと全体質疑応答~ 全体を通して自分自身の成長点と課題を確認し,キャリアプランを考える。 ・キーワード:アカデミックスキル,実践知

教科書

特に指定はありません。講義レジメおよび必要な資料は授業で配布します。

    参考書

    ・「キャンパスライフの今」 武内清編 玉川大学出版部 2003 ISBN:9784472302763 ・「大学とは何か」 吉見俊哉 岩波新書 2011 ISBN-10 ‏:400431318X ・「コロナ後の教育へ」 苅谷剛彦 中公新書ラクレ 2020 ISBN-10:4121507088 *他にも授業のなかで適宜紹介します。

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