AIと共に生きる

共通 - 全学共通

GSD30070

コース情報

担当教員: 澁谷 智治

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火2

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

95%

その他

主にリアクションペーパーにより評価する。授業回により小テストを行うことがある。

5%

詳細情報

概要

情報化社会の発展とインターネットの普及により大量のデータが容易に入手できるようになったこと,また,それらを処理するための高速なコンピュータや計算機資源が安価に入手できるようになったことから,AIの高度化・高機能化が加速度的に進んでいる。このようなAIの高度化・高機能化は,これまでには考えられなかった便利なサービスを次々に生み出し,我々の日常生活を大きく変えつつある。しかしながら,そのような利便性と引き換えにして,AIを利用することの弊害や倫理上の問題点なども顕在化している。 本授業では,現代社会におけるAIの活用に焦点を当て,技術的課題・社会的課題の両面からAI技術を俯瞰することで,「AIと共に生きる」ための方策について模索することを目的とする。14回の講義の序盤では,現在のAI技術について,その歴史や応用,限界などについて情報学をはじめとする技術的な観点から解説する。その後,現代社会におけるAIやディジタル技術の活用に関する具体例を紹介し,その中で生じる様々な問題を取り上げる。講義の終盤では,それまでの講義で培ったAIに関する技術的・社会的な知見に基づいて,AIをより良く活用するための法制度や倫理に関する最近の議論について考える。さらに,最終回は担当教員によるパネルディスカッションとし,学生からの質問や意見とそれへの回答や議論を通じて,「AIと共に生きる」ためのあるべき姿について議論する。

目標

「AIが高度に発展した社会は忌避すべきものではない」という前提に立ち,以下の到達目標を設定する。 ① AIの可能性と課題を理解する。 ② 社会に対してAIがどのような影響を与えるかを考えられるようになる。 ③ AIと共に生きるための各自のスタンスについて考え,自分なりの指針を持てるようになる。 ④ AIを使用すべきか否かの分岐点に立った時に,その判断に責任を持てるようになる。

授業外の学習

【予習】(授業回ごとに異なるが,概ね120分程度) 授業で使用するMoodleのページに,各回の授業の理解に必要な予習内容が記載されている。多くの場合,授業に関連する資料が提示されているので,各回の授業を受けるに前に読んでおくこと。また,それまでの授業で得た知見と照らし合わせたとき,その資料の内容についてどのような意見を持つかについて各自でまとめておくこと。 【復習】(授業回ごとに異なるが,概ね70分程度) 授業で使用するMoodleのページに,各回の授業内容の理解を深めるための復習内容が記載されている。指示された復習内容に取り組んだうえで,授業の中で取り上げた内容やそれへの問題意識,他の受講生の意見などを振り返り,自身の考えとの類似点・相似点をまとめたりしながら,リアクションペーパーにまとめること。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. イントロダクション:人工知能,かくも数奇な学問(矢入・澁谷)
  2. 自動運転とAI:AI研究の歴史とブレイクスルー(ゴンサルベス)
  3. 深層学習とその応用:画像生成とディープフェイク(山中)
  4. AIを使ってみる:現在のAIはここまで簡単になった(小松) ※この回はPCルームを利用します。
  5. 大学教育と生成AI:大学で語学教育を行う意義は(田村・今井(康))
  6. ビジネスにおけるAI:AIのビジネスでの応用とその限界(深澤)
  7. 働くこととAI:AIの進化が雇用と働き方に与える影響とは(今井(順))
  8. 人間の安全保障とディジタル技術:人間の尊厳を脅かすディジタル技術の脅威とは(青木)
  9. 国際安全保障とディジタル技術:国家間関係へ影響をどのように考えるか(齊藤)
  10. 死生学とAI:死者AIの現在とそれがもたらす諸問題(佐藤)
  11. AIと法:科学技術と法学の接点(森下・大槻・照沼)
  12. ディジタル資産と法:資産としての情報(森下・照沼)
  13. AIと倫理:AIは倫理規範を身につけられるか(竹内)
  14. AIと社会:AIと共によりよく生きるには(全員・パネルディスカッション)

教科書

各回の授業で個別に指定します。授業前にMoodleで確認してください。

    参考書

    書籍情報はありません。

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