比較宗教史
共通 - 全学共通
GSC30090
コース情報
担当教員: 寺尾 寿芳
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 木3
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
授業参加
レポート
定期試験
定期試験期間中
その他
本科目は,毎回の出席および積極的な授業参加を前提とし,総合評価を基本とする。出席を毎回確認し,欠席が4回を超えた場合には,原則として成績評価の対象としない。
詳細情報
概要
グローバル化とローカル化の双方が矛盾相即的に進行する事態が,宗教の領域でも生起している。そこでの可能性や限界は,いわば中間的な領域,つまり日本にとっては「東アジア」をめぐってことさら顕著である。本講義では「近さ」と「遠さ」が混在する状況を念頭に置きつつ,とくに宗教を考察対象とすることで,東アジアでの異文化対話を描写していく。キリスト教人間学の学びも視野に入れつつ,キリスト教と仏教(浄土真宗および禅)が主要な論題を構成する。 その際,「比較宗教史」という通時的視点に立脚したうえで講義を進めていく。そこでは過去から現在さらには未来へ向けて人間社会が移りゆくなかで,我々がいかに自らを反省し,そのうえでさらにいかなる使命を自覚しつつ主体を形成していくかべきかが,宗教を題材として考察される。具体的には東アジア地域での宗教的交流の史実を確認し,ことに平和問題を核とする今後の可能性が扱われる。 【アクティブ・ラーニングの方法】 リアクションペーパー(Moodleで提出されたものに応答する)。
目標
・東アジアの濃密な宗教交流の歴史を知ることで,ともすれば閉塞感が漂い,ネットの世界で頻繁に観察されるような排他的言動に絡め捕られがちな状況において冷静な判断ができるように,正確な知識の修得を目指す。 ・「キリスト教人間学」科目との連続性を明確に認識することで,上智大学の理念であるキリスト教ヒューマニズムをさらに深く自覚することを目指す。 ・中間レポートの提出等を通じて主体的なアウトプットと,それに対するレスポンスを正しく受容するための経験を積む。
授業外の学習
毎回の授業後,以下の学習(合計190分)を⾏うことが求められる。 ・配布プリントに書き込んだ⾃筆ノート・メモを利⽤し,講義の内容を確認する(40分) ・授業中に⾔及された事実やデータをインターネットの複数のサイトで確認し,発展的に補充する(30分) ・授業中に⾔及された⽂献に目を通す(120分)
所要時間: 各回およそ190分の学習が必要
スケジュール
- 導入:東アジアの宗教概況
- 基礎理論(1):宗教学のはじまり
- 基礎理論(2):宗教学とはなにか
- 古代の宗教(1):神話
- 古代の宗教(2):日本
- 近世の民衆宗教(1):中世仏教とキリスト教来日
- 近世の民衆宗教(2):キリシタンと浄土真宗
- 近代のキリスト教受容(1):幕末から明治まで
- 近代のキリスト教受容(2):無教会
- 日本の宗教から世界の霊性へ(1):禅
- 日本の宗教から世界の霊性へ(2):ZEN
- 宗教対話(1):脱西洋
- 宗教対話(2):アジア神学
- 宗教と平和
教科書
特になし。
参考書
授業において適宜指示する。