理科教育法I
共通 - 課程
GQT14200
コース情報
担当教員: 桑原 英樹
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 木5
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 可
評価方法
その他
毎回のリアクションペーパー,課題発表,実験レポート,教案レポートなどにより評価する。
詳細情報
概要
まず,現在の日本の理科教育について,授業現場,実験の活用,教科書,発展的学習などについて学び,今後どのような教育方法が求められているのか考察する。また,中学・高等学校指導要領の理科編を参考に,実際の教育現場で行われていることを題材とし,自ら体験し考え理科教員の仕事の一端に触れ,さらに具体的な授業案を作成する。内容は理科(主として物理)授業の実際を紹介,総合学習と理科の関わりや様々な教育素材の授業への取り入れ方等を扱う。さらに,全体の授業計画の立て方,模擬授業,教科書について学び,教育実習を念頭において,具体的なひとつの課題について教育工学及び教育科学的側面から教案作成を考える。なお,授業は全て対面で実施する。
目標
個別の物質を対象とするのではなく,主として質量のある物体すべてに成立する法則性や,科学現象の背景に介在するエネルギーの特性等,物理の普遍的な視点は科学を学習する上で重要な基盤となる。この点を指導する側も十分に意識し,学習する側に伝えていける理科の授業を作り出すことが最重要課題と考える。多くの有用な実例に接しながら,実際に教えることになる教授内容を解体し,再び組み上げる過程を通して,自ら教える要素を精選し効果的な指導法を模索する。これは教育実習に向けて実際的な指導力を身につけることにもなる。求められる要望に答えられるオリジナリティのある授業を作れるようになる。
授業外の学習
必要に応じて指定されたテキストや文献を読む。また,講義中に与えられる課題(教案,模擬授業)に取り組む。予習復習は講義1回分で1-2時間が目安。
所要時間: 190分
スケジュール
- ガイダンス(以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる)
- 教科書はこうできる-その限界と可能性(要件分析による授業デザインの準備)
- 概念とは何か(科学的思考力の分類,内容の精選の考え方)(同上)
- 要件分析による授業デザイン・完成
- 要件分析による授業デザイン・教案作成方法について・ITの活用
- 教育科学的側面:教育目的作成,教育実習の教案作成法
- 課題発表・プレゼンテーション実施
- 学習における現象の観察や実験の位置づけ
- 実験の位置づけとその中の探求活動,展開の指導方法
- 現象の観察と図や数式での表現
- 題材を教材として授業に取り入れるための技術
- 模擬授業(1)
- 模擬授業(2)
- 教育実習に向けて:教師の仕事
教科書
なし。適宜資料を配布する。
参考書
武谷三男著作集1『弁証法の諸問題』勁草書房 自由学園女子部自然科学グループ「復刻版 霜柱の研究 布の保温の研究」(自由学園学術叢書)2003年 結城千代子・田中幸「教育文化シリーズ第2巻 探求のあしあとー霧の中の先駆者たち 日本人科学者―」(東京書籍)2005年 結城千代子・田中幸「ワンダーラボラトリーシリーズ 粒でできた世界」「同 空気は踊る」(太郎次郎エディタス)2014年