博物館情報メディア論

共通 - 課程

GQC10810

コース情報

担当教員: 粕谷 崇

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 木5

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

10%

授業内期末試験

授業期間中

60%

小テスト等

30%

詳細情報

概要

博物館の教育普及活動は,現在,博物館利用者と博物館とが相互に関連し合う双方向性の関係がもとめられている。この講義の目的は博物館利用者から学術的・趣味的な情報を要求された場合に対応できる,あるいは博物館側から利用者に興味を喚起させる情報を提供する,その方法や手段を駆使できる学芸員の養成にある。 情報を扱う上で注意しなければならない情報倫理やさまざまな権利を踏まえながら,博物館が発信し,関連すべき情報を論じる。 授業は,対面授業で行う。

目標

1 博物館における情報の意義と活用方法について理解できている。 2 現代博物館における情報発信の課題等について認識している。 3 博物館の情報の提供と活用等に関する基礎能力を習得している。

授業外の学習

できるだけ授業時に紹介する博物館・美術館を見学することが望まれる。見学が難しい場合は,紹介した館や関連するウェブサイトを閲覧するなどし,理解を深めて欲しい。 【予習】(所要時間:各回90分程度) ・授業で使用するPowerPointの内容から,関連項目について参考テキスト等で事前に学習しておく。 ・事前に配布した授業の参考資料がある場合,読んでおく。 【復習】(所要時間:各回100分程度) 毎回の授業後は以下の学習を行うことが求められる。 ・授業資料を用いて内容を復習する(45分程度) ・Moodleにリアクションペーパーを投稿する(15分程度). ・授業で紹介した文献を読んだり,紹介したウェブサイトを閲覧するほか,授業についての課題について取り組む(40分程度)

所要時間: 190分

スケジュール

  1. ガイダンス:博物館情報とは 博物館情報提供活動の基本理念の考え方について説明する。 ※以下の授業は予定であり,進捗状況によって内容が前後することがある。
  2. In-door機能とOut-door機能の概要 博物館の館内活動や館外活動の概要を解説し,展示や解説員等の情報提供の現状と問題点等を指摘する。
  3. メディアの発達と博物館 博物館において「メディア」がどのようにかかわってきたのか,メディアの発達によって変わってきた博物館の情報提供のあり方について解説する。
  4. 資料のドキュメンテーションとデーターベース化 博物館における資料整理の仕方や分類の方法について触れながら,データベース構築の方法について解説する。
  5. デジタルアーカイブの現状と課題 博物館・美術館におけるデジタルアーカイブの現状を,公開されているデジタルアーカイブを実際に見ながら確認し,その問題点について論じる。
  6. 博物館メディアの役割と学習活動 博物館で主に使用されいるメディアを取り上げ,博物館における学習活動とどのように結び付けていくかについて解説する。
  7. 情報倫理 「ICOM職業倫理規程」等を踏まえながら,博物館における情報管理の考え方を説明する。
  8. 情報管理と情報公開 博物館で取り扱う情報とは何であるかを確認し,情報の内容による公開の是非など,それらを判断するための注意点などを解説する。
  9. 情報機器の種類と活用 博物館で使用されている情報機器を紹介し,その利点と問題点をまとめる。
  10. 博物館の情報提供 博物館の情報提供手段として,ウェブサイトやデジタルアーカイブ等を活用した場合,情報を博物館利用者にどのように伝達すればよいかについて論じる。
  11. 博物館の出版活動 博物館の情報提供手段としての従来からの出版物,たとえば図録や年報などを,どのように制作し活用すればよいかについて解説する。
  12. 情報提供の実践 企画展の解説文の原案を作成し,博物館利用者への情報伝達の方法を実践的に体験する。
  13. 博物館における知的財産権と個人情報の保護 博物館における知的財産権の基礎的な知識を紹介するととともに,個人情報保護のための注意点についてまとめる。
  14. 修学時間の確保のため,以下の課題等を課すと共に,授業の理解度を問う 1)企画展の解説文の作成 2)博物館情報メディア,特にホームページやSNSに関する課題 3)授業内容について習得しているかどうかを確認するためのテストの実施 1)と2)については,後日,詳細を指示する。

教科書

特に指定しない。

    参考書

    参考となる書籍や関連のウェブサイト等については,授業中に適宜紹介する。

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