国際関係論入門
外国語学部
FST61700
コース情報
担当教員: 栗田 真広
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 月5
形式: 対面授業
レベル: 200
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
リアクションペーパー
レポート
中間試験
授業期間中
詳細情報
概要
本講義は,国際関係論の入門講義である。国家と国家の間で,または国境を越えて世界的に起きる問題を扱う国際関係論は,とても広い問題領域を対象とした学問だが,本講義では,主に政治学の視点から,その基礎を紹介する。 講義ではまず,今日私たちが当然のものと考えている,多数の「国家」の存在と,その国家の間のさまざまな相互作用から成る「国際関係」が,いつ,どんな歴史の上に生まれ,発展してきたのかを説明する。続いて,国際関係を学問的に分析するためのツールになる,いくつかの重要な概念と理論について学ぶ。 そこから,現代の国際関係の中にある重要なイシュー(問題)に触れていく。具体的には,国家間の戦争と平和,核兵器,テロリズム,国際機関の役割,人権と民主主義・権威主義といった政治体制,経済面を中心とするグローバル化や経済安全保障,国家の中の紛争と開発途上国への開発援助,地球環境問題,科学技術及びサイバーセキュリティである。その上で,2024年の今が,国際関係の歴史の中でどのような時代なのかを紹介する。 今日,ひとたびニュースを見れば,国家と国家の間で起きる問題についての話題は溢れている。しかし,それらを正しく理解する上では,国際関係の基礎に関する知識と考え方が不可欠である。本講義で扱う内容をベースに,国際関係論への興味を深め,関心ある分野を見つけて,学習を深めていってほしい。
目標
・現代の国際関係の背景にある歴史を理解する。 ・現代の国際関係の中にある主要な問題について,その歴史的な背景や,国際関係全体の中での位置付けを理解する。 ・政治現象を科学的に分析するための,基礎的な概念・理論を知る。
授業外の学習
予習は特に求めないが,新聞記事に目を通して,国際関係の話題に積極的に触れることで理解が深まるはずである。復習は,講義レジュメ及び講義内で紹介する参考文献を活用して,積極的に行ってほしい。
所要時間: 授業1回あたり190 分
スケジュール
- イントロダクション
- 国際政治の歴史(1):ウェストファリア条約~第二次大戦
- 国際政治の歴史(2):冷戦~対テロ戦争の時代
- 国際政治の理論(1)
- 国際政治の理論(2)
- 国際政治の理論(3)
- 戦争と平和
- 核兵器/テロリズム
- 国際機関の役割/中間試験
- 人権/民主主義と権威主義
- グローバル化と反グローバル化/経済安全保障
- 国内紛争/開発援助
- 環境問題/科学技術・サイバーセキュリティ
- 国際政治の「今」を知る
教科書
特定のテキストは使用しない。
参考書
講義全体に関連した参考文献は下記のとおり。各回の内容に関連した参考書は,講義内で紹介する。
国際政治学をつかむ 第3版
著者: 村田晃嗣ほか
出版社: 2023
国際紛争―理論と歴史 原書第10版
著者: ジョセフ S. ナイ ジュニア,デイヴィッド A. ウェルチ
出版社: 2017
入門講義 安全保障論
著者: 宮岡勲
出版社: 2020