市民が関わる国際協力
外国語学部
FLS70400
コース情報
担当教員: 田村 梨花
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 金5
形式: 対面授業
レベル: 100
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
リアクションペーパー
その他
正当な理由のない欠席を4回した場合は不合格となる。
詳細情報
概要
地域社会に根ざし,当事者,市民の目線で国際協力の多様なあり方を考える。受講学生は,公的な国際機関以外にもNGOや一般市民,企業,学生のイニシアティブによって実行可能な国際支援や連携の事例に触れることで,ローカルな人々の声が反映される国際支援・協力とはなにかを学ぶ。また,身近な日常社会にあるニーズ,社会正義,弱者の存在を認識し,学生として生活者として関わる「ソーシャル・アクション」(社会的意識に基づく貢献)の可能性について理解を深める。異なる実践分野で活躍する講師がそれぞれの経験に基づいて講義を行う。トピックによってはグループ・ディスカッションなども取り入れる。
目標
・国際協力機関とは異なる市民の視点から国際協力とは何かを認識する。 ・日本とそれ以外の地域との関係における市民レベルでの協力のあり方に関する基本的知識を理論面,実践面の双方から身につける。
授業外の学習
授業に際し,各講師が提示する基本文献および参考文献や関連WebSiteなどを参照し,授業内容を確認すると同時に,個別のテーマに関する知見を深める。 具体的には以下を参考にすること。 【予習】(所要時間:各回90分程度)。 ・授業のテーマに関係する資料について,参考テキスト等で調べ,自分の関心事についてまとめておく。各回の講師の執筆した論文,書籍も参考にすること。 ・Loyola/Moodle等で授業に関する参考資料の掲出がある場合は,それを読んでおくこと。 【復習】(所要時間:各回100分程度) ・リアクションペーパーを作成する(授業時間内に作成する指示があった場合はこの限りではない) ・授業内容について,授業で提示された論文資料などを参考にし,特に自分の関心事に関連させながらまとめたノートを作成する。 ・講師が提示するNGO,市民社会組織の活動について調べ,自身の研究計画の検討に役立てる。
所要時間: 190分
スケジュール
- ※以下は予定であり,各回のテーマ等は変更することがありうる。 イントロダクション:本講義のねらい/市民社会と国際協力とは
- NGOによる国際協力:多様なアクターとの協働
- 子どもの権利からみる社会(1) 権利行使の主体から考える児童権利条約
- 子どもの権利からみる社会(2) 児童労働のない未来をめざして
- 健康と持続可能な農業としてのアグロフォレストリーから生まれる公正な経済:ブラジルアマゾンでの実践から
- 日本の過疎の農村とアマゾン熱帯林を巡る課題を「里山」の視点から考える
- フェアトレードと地域社会:チアパス州マヤビニック生産者協同組合とのフェアトレードの実践と「地域」での取り組み
- カタツムリの知恵と脱成長:公正な未来(Fair Future)をデザインする
- 「難民」と呼ばれる人々(1) いま,日系人受け入れをふりかえる
- 「難民」と呼ばれる人々(2) 難民支援の現状
- ブラジル・リオデジャネイロ貧困地区の住民運動に学ぶ「プロタゴニズモ(当事者主体)」の力
- 民際の発想:辺境における市民ネットワークーコロンビアの事例から
- 持続可能な社会に向けた学び:開発教育
- 世界のNGOネットワーク:グローバル化社会における国際協力の課題/総括
教科書
各回の配布資料のほか,講師が提示する。
参考書
この他,各回で講師が参考文献を提示する。
小さな民のグローバル学―共生の思想と実践をもとめて―
著者: 甲斐田万智子 佐竹眞明 長津一史 幡谷則子(共編著)
出版社: 上智大学出版・2016年
抵抗と創造の森アマゾンー持続的な開発と民衆の運動ー
著者: 小池洋一・田村梨花(編)
出版社: 現代企画室・2017年
ラテンアメリカの連帯経済―コモン・グッドの再生をめざして―
著者: 幡谷則子(編)
出版社: 上智大学出版・2019年