言語学特殊講義２(言語獲得)

概要

子どもは生まれてから数年の間に驚異のスピードで母語を学んでいきます。 本授業では,生成文法の枠組みで提案されている仮説を検討し,言語獲得分野においてどのようなことが推論できるかを議論します。講義およびクラスでの議論で理解を深めたのち,小さなグループで実際に実験計画を作成し,試行します。 扱うのは主に統語論・意味論分野の現象となりますが,学生本人の興味により他の分野の現象を扱うことも可能です。参考にする文献は英語で書かれたものを多く読みます。言語獲得実験(対象は幼児または外国語学習者)を自らデザインし実施します。授業の最後に実験試行の報告を行います。既存の文献をもとにグループで話し合いながら実験の提案をし,成果として発表することで,考える力・話す力を養います。 ※できれば春学期「言語学特殊講義１(言語獲得)」を履修したのちに履修してください。

目標

・ヒトに備わっている「言語能力」について科学的に議論できるようになる。 ・言語獲得研究について深い理解を得る。 ・日本語および他の言語の特徴を文献を読むことで理解し,考察できる。 ・資料を批判的に読み新しい実験を提案することで問題解決能力を養う。

授業外の学習

予習として資料を課す週(２～４回)には,資料を読み議論をする準備をしてきてください。 実験計画を作成・試行する週には,各自授業時間外で準備をしてください。 プレゼンの際には,あらかじめハンドアウトやスライドを作成してください。

所要時間: 190分