言語聴覚障害学特殊講義A(失語症)
外国語学部
FLG62600
コース情報
担当教員: 吉畑 博代
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 木1
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
20%
リアクションペーパー
20%
レポート
10%
授業内期末試験
授業期間中
50%
詳細情報
概要
成人のコミュニケーション障害のひとつである「失語症」の特徴を学ぶ。さらに,失語症のリビリテーションの概略を知る。失語症は,大脳の言語中枢の損傷により引き起こされる言語障害である。失語症と鑑別するために,高次脳機能障害,発音の障害,認知症によるコミュニケーション障害についても解説する。こころの病に因る言語障害は「失語症」の定義には含まれないので,本講義では扱わない。失語症を学ぶことで,普段何気なく使っている「ことば」の重要性に気付く機会にもなる。失語症のリハビリを行う言語聴覚士の仕事についても紹介する。授業は,DVDやパワーポイントなど視聴覚教材を使ってすすめる。
目標
1)失語症に関する基礎的知識を修得する。 2)原因疾患,失語症状,失語タイプ,失語症がある人の心理面,他のコミュニケーション障害との鑑別の視点,失語症者とのコミュニケーションの取り方について,十分な知識をもつ。
授業外の学習
毎回の授業で配布される資料を読みかえして,講義の復習を行う。
所要時間: 200分
スケジュール
- オリエンテーション/コミュニケーションの障害とは
- 言語と脳および言語聴覚士の仕事
- 失語症とは(1)その原因と回復
- 失語症とは(2)その症状-話すこと
- 失語症とは(3)その症状-聴くこと
- 失語症とは(4)その症状-読むこと,書くこと
- 失語症のタイプと特徴
- 失語症の評価
- 失語症の言語訓練
- 失語症者の心理社会的問題
- 高次脳機能障害
- 運動障害性構音障害と認知症
- 失語症者とのコミュニケーションのとり方
- まとめと試験。コミュニケーション障害当事者もしくは家族が書いた本を読みレポートを提出すること。
教科書
毎回資料を配布する。
参考書
随時,紹介する。
言語と脳と心:失語症とは何か
著者: 山鳥 重
出版社: 講談社現代新書,2011
改訂失語症の人と話そう
著者: NPO法人和音
出版社: 中央法規,2008
夫はバイリンガル失語症
著者: ロコバント靖子
出版社: 大修館書店,2013