西概史

外国語学部

FHS70100

コース情報

担当教員: 内村 俊太

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 水3

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

60%

レポート

40%

その他

リアクション・ペーバーは単なる出席確認ではなく,各回に指定するポイントについての考察がなされているかを採点する。 レポートを提出しなかった場合,他の受講状況にかかわらず単位認定はなされない。

0%

詳細情報

概要

本講義では,イスパニア語圏の理解に欠かせない,古代から現在にかけてのスペインの歴史を概観します。 スペインは,地中海,ヨーロッパ大陸,そして大西洋と深く結びつきながら,さまざまな宗教と文明が交錯する独自の歴史を歩んできました。その一方で,現在のスペインでは多様な言語と文化が存在し,それゆえの葛藤を抱えていることも事実です。 このようなスペインの「過去」について学ぶことによって,「現在」のスペインをより奥行きのあるものとして理解することを目指します。また,たんに「現在」のルーツとしてだけ「過去」を学ぶのではなく,とくに「前近代」(18世紀まで)については私たちが生きる「近現代」とはまったく異なる社会・国家・感性などの時代として捉え,「異文化としての過去」を学ぶことで異文化理解の一助ともします。 また,イスパニア語学科のカリキュラムとしては,第一主専攻の「イスパニア語圏研究基礎科目」のひとつに位置づけられます。 アクティブ・ラーニングとして,毎回の授業でリアクション・ペーパーの作成を行います。

目標

イスパニア語圏の理解に欠かせない,スペインの歴史についての基礎的な事項を習得します。 それをつうじて,現在のスペインについての理解も深め,スペインに留学・旅行する際に必要とされる前提的認識を身につけます。

授業外の学習

予習(120分程度)として,受講者は事前に配布する資料を印刷する等,各自で利用できる状態にしたうえで,その内容を確認し,それまでの授業内容との関連性を整理しておくことが望ましい。 復習(70分程度)の一環として,リアクション・ペーパーへのフィードバックはMoodle上の動画として行うため,前回授業の復習を兼ねて事前にかならず視聴しておくこと。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. イントロダクション:現在のスペイン
  2. 古代から中世へ
  3. 中世のダイナミズム(1)イスラーム時代
  4. 中世のダイナミズム(2)キリスト教諸国の台頭
  5. 近世のスペイン帝国(1)カトリック両王の時代
  6. 近世のスペイン帝国(2)ハプスブルク朝の時代
  7. 近世のスペイン帝国(3)ブルボン朝の時代
  8. 近代国家に向けて(1)自由主義の時代
  9. 近代国家に向けて(2)産業社会の可能性と課題
  10. 近代国家に向けて(3)スペイン・ナショナリズムと地域ナショナリズム
  11. 現代のスペインへ(1)左右対立とスペイン内戦
  12. 現代のスペインへ(2)フランコ独裁体制の時代
  13. 現代のスペインへ(3)1978年憲法と自由民主主義の時代
  14. 現代のスペインへ(4)21世紀のスペインと諸地域

教科書

教科書としてではありませんが,下記の参考書のいずれかがあれば講義内容が理解しやすいでしょう。

    参考書

    • 『スペインの歴史を知るための50章』

      著者: 立石博高・内村俊太編

      出版社: 明石書店,2016年

    • 『図説スペインの歴史』

      著者: 立石博高・黒田祐我

      出版社: 河出書房新社,2022年

    • 『スペイン史10講』

      著者: 立石博高

      出版社: 岩波新書,2021年

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