カリブ地域文化論

外国語学部

FHS69600

コース情報

担当教員: 松本 八重子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 金4

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

10%

リアクションペーパー

30%

レポート

60%

詳細情報

概要

本科目の前半では,カリブ諸国がどのような政治過程を辿ってきたかを,比較政治学的観点を踏まえながら学ぶ。具体的には,旧英領カリブ諸国の脱植民地化過程や,独立後に採用された英国型議院内閣制度を概観し,旧英領諸国において民主主義がどのように発展してきたのかを考察する。さらに軍事政権を経験した旧蘭領スリナム,社会主義国キューバ,大統領制をとる旧西領ドミニカ共和国や,旧仏領ハイチなどの事例を取り上げ,民主主義の発展の多様性や各国の抱える問題点などを把握していく。 後半では,小島嶼開発途上国により形成されているカリブ地域の国際関係や地域協力を理解するため,カリブ共同体を取りあげる。経済統合,犯罪対策・安全保障上の協力,防災・環境問題の分野でどのように協力を進展させてきたかを検討し,さらに欧州,米国,ラテンアメリカ諸国や,中国・台湾,日本とカリブ諸国との関係について検討する。

目標

1) カリブ諸国の複雑な人種・エスニック構造や社会階級などが形成されてきた歴史的背景に関する基礎知識を修得する。 2) カリブ地域における民主主義の発展の多様性,英国型議院内閣制と大統領制との相違,民主主義体制と権威主義体制の違い,民主社会主義と共産党一党制との相違などを,比較政治学的観点から理解し,議論できるようにする。 3) カリブの小島嶼開発途上国が抱えている問題を理解し,カリブ諸国がどのような国際協力を必要としているのかを把握する上で必要な考察力を養う。

授業外の学習

12月上旬にLoyolaレポート管理を使って課題を出すので,各自で資料を収集し,論理的に思考しながらレポートを作成すること。レポートの長さはA4判ワードで2~3枚程度で,提出時期は学期末を予定している。詳しい日程は後日決定するので,時間的余裕を持って準備を進めること。 またMoodleにアップロードするテキストを読んでから,授業に参加することが望ましい。さらに授業で紹介する参考文献を自主的に読み,授業内容に関する理解を深めながらレポートに取り組むこと。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. イントロダクションーカリブ地域の多様性
  2. 多元社会形成の歴史的背景ー奴隷制と年季奉公人制度を中心に
  3. 英領カリブ地域の脱植民地化と英国型議院内閣制度の採用
  4. 旧英領諸国(1)トリニダード・トバゴとガイアナ
  5. 旧英領諸国(2)ジャマイカとバルバドス
  6. 旧蘭領国:スリナムー軍事政権と内戦を経て民主化へ
  7. 旧西領諸国(1)社会主義国キューバ
  8. 旧西領諸国(2)と旧仏領国:ドミニカ共和国とハイチー個人独裁体制からの民主化
  9. 米国と密接な関係にある国々:プエルトリコとバハマ
  10. カリブ共同体における協力(1)地域統合の概要と経済統合
  11. カリブ共同体における協力(2)犯罪・麻薬密輸対策と安全保障上の協力
  12. カリブ共同体における協力(3)小島嶼開発途上国が抱える諸問題と防災・環境分野の協力
  13. 欧州,米国,ラテンアメリカ諸国とカリブ諸国との関係
  14. 日本,中国・台湾とカリブ諸国との関係

教科書

授業などで使うテキストは,Moodleにアップロードする。

    参考書

    参考書は授業において紹介する。

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