ラ米先住民の歴史と社会
外国語学部
FHS68600
コース情報
担当教員: 福原 弘識
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 金5
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
リアクションペーパー
レポート
その他
リアクションペーパーの提出をもって出席とする。4回以上無断で⽋席した者は原則として評価の対象としない。
詳細情報
概要
この授業では,担当者が専⾨とする北中⽶地域の事例を中⼼に,ラテンアメリカにおける先住⺠の歴史と現代における先住⺠社会の状況について学ぶ。前半はスペイン征服以前の歴史に注⽬しアメリカ⼤陸で独⾃の⽂明を発展させた先住⺠社会の特⾊について講義し,後半は征服以降の先住⺠社会の歴史と現代的な諸問題について,多様な視点から講義する。 授業は主に講義形式で進めるが,その⽇のテーマに関連した映像や⾳楽,コラムなどを補助教材として利⽤することもある。また,理解・考察を深めるために,受講⽣によるディスカッションも取り⼊れる。 各回の授業でリアクションペーパーを提出してもらい,受講⽣の関⼼の広がりや疑問・質問に答えながら進める。授業中,受講⽣に発⾔を求めることもあるの で,ただ漠然と講義を聞くのではなく,興味をもったテーマについて⽇本の状況と⽐較してみる,事前に参考書でその時代の概要を掴んでおくなど,積極的な姿勢で臨んで欲しい。 本科目は外国語学部カリキュラムポリシーの4に相当する。
目標
1)ラテンアメリカにおいて「先住⺠」と呼ばれる⼈々がどのような歴史をたどり,現代においてどのような状況にあるのかを理解する。 2)ラテンアメリカ社会における先住⺠の⽴場や現状を理解することで,ラテンアメリカの歴史と現代を多⾓的に考察するための視点を獲得する。 3)植⺠地化以降の近代の形成過程を捉え直し,ラテンアメリカの先住⺠の事例から⾒えてくる現代の諸問題が,⽇本や世界の他の地域とどのような共通性・関連性をもつのかを考える。
授業外の学習
ラテンアメリカに関する基礎知識は修得済みであることを前提に授業を進める。各回の授業後には,復習としてレジュメとノートを読み返し,分からなかったことを整理しておくこと。また,その⽇特に関⼼をもったテーマについて,参考書や各回で紹介される参考⽂献から該当する項⽬を探して読み,論点をまとめておくとより深い理解の助けとなる。この作業が予習も兼ねるが,加えて各回の授業前には,既習のレジュメに今⼀度 ⽬を通し,その⽇の授業につながる歴史的背景を確認した上で授業に臨むこと。各回あたり約190分の⾃⼰学習が期待される。
所要時間: 190分
スケジュール
- イントロダクション︓ラテンアメリカの先住⺠について学ぶということ ※以下は予定であり,順序は変更する場合がある。
- アメリカ⼤陸への⼈類到達
- ラテンアメリカの古代⽂明︓メソアメリカ1
- ラテンアメリカの古代⽂明︓メソアメリカ2
- ラテンアメリカの古代⽂明︓アンデス1
- ラテンアメリカの古代⽂明︓アンデス2
- 征服・植⺠地化と先住⺠
- 先住⺠社会の変容
- 独⽴運動と先住⺠
- ナショナリズムと先住⺠
- 先住⺠⾔語とスペイン語
- グローバル化の中の先住⺠
- 先住⺠⽂化の資源化
- 総括︓現代社会における先住⺠
教科書
特定の教科書は使⽤しない。各回で配付するレジュメが教科書代わりとなるので,すべての回のレジュメを⼀冊にファイルし,毎回の授業時には参照できるよう準備して臨むこと。
参考書
教科書に準ずる参考書を含めて,授業開始時に紹介する。
『メソアメリカ⽂明ゼミナール』
著者: 伊藤伸之監修
出版社: 勉誠出版・2020年
『アンデス⽂明ハンドブック』
著者: 関雄⼆監修
出版社: 臨川書店・2022年
『古代アメリカ文明 マヤ・アステカ・ナスカ・インカの実像』
著者: 青山和夫編
出版社: 講談社現代新書・2023年