EU-法と社会

外国語学部

FGS64900

コース情報

担当教員: 小林 真紀

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火1

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

50%

授業内期末試験

授業期間中

50%

その他

授業内で,適宜課題を出すので,それに対する取組度(課題の理解度,提出物の内容など)に応じて,リアクションペーパー点を評価します。 また,授業内期末試験を,14回目の授業回におこなう予定です。一定の範囲で持ち込み可としますが,具体的には授業内で説明します。

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詳細情報

概要

EUは,総面積429万平方キロメートル,総人口4億5千万人を抱える,超国家機関です。その要(かなめ)となるEU法は,国内法(憲法や法律など)とも,国際法とも異なる,「固有の法体系」であると考えられています。 「ベルギーのサッカーチームに所属する選手が,フランスのチームに移籍しようとしたところ,多額の移籍金がかかることおよび移籍先にすでに外国籍の選手が複数いることを理由に,移籍することができませんでした。そこで,このベルギーの選手は,自分がフランスのチームに移籍できなかったことは,EC(EUの前身)法違反にあたるとして,ベルギーの国内裁判所に訴えました。彼の主張は認められるでしょうか」 以上は,実際に裁判所で争われた事案です。この事件を解くカギの一つは,EU(当時はEC)法が「固有の法体系」であることにあります。こうしたEC/EU法の特殊性を理解することが,この授業の最終的な目標です。 なお,授業のなかでは,条文の読み方や法律用語の解説を随時おこない,これまで法学に触れたことがない履修者であっても授業内容を理解できるよう工夫します。

目標

EUの組織法にあたる基本的な法構造を理解し,その特徴を正確に把握することができるようになります。

授業外の学習

EUに関しては,新聞やニュースなどでもしばしば取り上げられるので,各自で関心のあるテーマにそって,情報を集めるようにしてください。なお,以下のサイトからは日本語でEUに関する情報を入手できます。 駐日欧州連合代表部 https://eeas.europa.eu/delegations/japan_ja EU MAG 駐日EU代表部公式ウェブマガジン https://eumag.jp/ なお,授業時間外に必要となる学習の内訳は次の通りです。 ・自筆ノート・メモを利用し,講義の内容をふりかえる(60分) ・上記のサイトや,授業中に紹介する参考文献に目を通す(60分) ・授業中に扱った判例に関して,EUの判例検索サイトなどを使って判決文やサマリーを検索・入手し,理解する(70分)

所要時間: 190分

スケジュール

  1. 受講案内・EUに関する関心度アンケート
  2. 0 EU法とは何か(EU法を理解するために必要な基礎知識)
  3. Ⅰ EC・EUの形成過程①:ECの形成
  4. Ⅰ EC・EUの形成過程②:ECからEUへ
  5. Ⅱ EU法の種類①:基本条約
  6. Ⅱ EU法の種類②:EU派生法
  7. Ⅲ EU法の立法過程①:委員会
  8. Ⅲ EU法の立法過程②:理事会
  9. Ⅲ EU法の立法過程③:欧州議会
  10. Ⅳ EU法の適用・監視①:EU裁判所
  11. Ⅳ EU法の適用・監視②:EU裁判所(続)
  12. Ⅳ EU法の適用・監視③:判例の紹介
  13. まとめと復習
  14. 授業内試験および解説

教科書

授業には毎回条約集を持参してください。この授業のために新規に購入する場合には,以下のものをすすめます。 なお,1冊に限定されますが,中央図書館のリザーブ図書を利用することも可能です。その場合には,以下に示す2つの条約部分を必ず入手してください。

  • 『ベーシック条約集 2024』(2024年3月上旬発行予定) ISBN:978-4-7989-1901-0 ※授業で参照するのは,「欧州連合条約およびEU運営条約」です。

    著者: 浅田正彦(編集代表)

    出版社: 東信堂・2024年

参考書

必要に応じて,授業のなかで適宜紹介します。

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