ドイツ語通訳入門A

外国語学部

FGS63501

コース情報

担当教員: 牧 美郷

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 水4

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

40%

リアクションペーパー

30%

授業内期末試験

授業期間中

30%

その他

総合的に判断するが,議論やペア作業に積極的に参加した学生を高評価する。 授業内試験欠席,あるいは授業回数の3割以上無断欠席した場合は不合格とする。

0%

詳細情報

概要

通訳入門として,まずは日独通訳という概念を一緒に考えていく。 一般的に通訳には理解力,記憶力,即答力などの様々なスキルが求められるので,それらが実際どういうものかを理解し,実践することを目的にする。 通訳定義や通訳技術などの論理的観点と並行して,実際の通訳現場の体験談や実技を踏まえてディスカッションを含めた学生主体の授業を行う。 ドイツ語能力としてのハードスキルのみならず,現場に必要なソフトスキルと異文化理解への知識を深めていき,通訳という目線から視野を広めていくことを狙いとする。 実技と議論に積極的に取り組む学生の参加を期待し,最低A2程度のドイツ語力が望まれる。ただし,授業では基本的な文章や音声で基礎から学ぶことから始め,ドイツ語能力のみが評価対象ではないため,ドイツ語学習経験者でやる気のある学生の参加を求む。

目標

日独通訳に含まれるあらゆる要素を理解し,仕事としての全体像を掴む。 自身のドイツ語レベルと通訳に必要なスキルを明確に把握し,各自の目標設定を自分自身で行うことができる。授業で習得した技術を自主学習で深めていき,目標達成への基盤を作ることができる。

授業外の学習

授業の復習,予習として,毎回以下の学習(合計190分)を行うことが求められる。 ・各回の授業内容と授業内で書き留めたメモを照らし合わせて授業を振り返り,その内容をまとめ,理解した事項を自分自身の言葉で記述す(60分) ・講義中に使用した教材(音声)を使用し,その回の通訳技術の実戦練習を行う(40分) ・講義内で扱った通訳技術複数サイトでリサーチする(30分) ・次回授業のテーマにおける,あらゆる語彙を集め,ドイツ語と日本語で把握しておく(60分) 各授業の復習と次回授業のテーマに関連して必要な語彙や表現を集める作業=実際の通訳業務に欠かせない準備をしながら授業に参加し,通訳スキルを養う。

所要時間: 授業一回当たり予習復習 各最低190分

スケジュール

  1. 通訳の全体像を掴む: 通訳と翻訳の違いを分類化し,それを基に通訳の本質を明白にすることができるようになる。授業後半,短いドイツ語レベルチェックを行う。 ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる」
  2. 伝わりやすい声の出し方 基本の発音訓練を行う。ドイツ語の発音を中心に訓練し,間違いやすい語彙を中心に発声練習を行い,正しい発音ができるようになる。
  3. 「言い間違いは避けたい内容」に焦点を当て,説明と議論を行う。 実技では,日本語をドイツ語に,ドイツ語を日本語に瞬時に変換させるクイック・レスポンスを行い,通訳技術の基礎を修得できるようになる。
  4. クイック・レスポンス応用編: 訳出する際に必要なノートテーキングを用いて,確実に情報確保を行いながらスラッシュリスニング技術を養うことが出来るようになる。
  5. 聴いた音声を書きとるトランスクリプション: 聞き取る際に文法や語彙力が求められる技術を基本から学び,聞き取り力を高める。
  6. トランスクリプション応用編: 一時停止をする間隔を前回より長く取り,実際の通訳テンポに対応できるための練習方法を修得できるようになる。
  7. 視点の転換:日本語理解を深める 通訳においてきちんとした母国語理解が不可欠だということを理解し,文脈影響が高い日本語の特徴に対する意識を高めることによりドイツ語との関係性をより認識できるようになる。
  8. 逐次通訳やウィスパリング通訳に用いられるシャドーイング: 他の音声とほぼ同時,あるいは少し遅らせて声を出すことに慣れることを目的とする。
  9. シャドーイング応用編: 一言語に留まらず,この回では音声を聞きながら訳出していき,音声認識力と多言語への対応能力強化を図る。
  10. サマライジング: 長い文章の内容をキーワードを用いて省略し,まとめて,内容全体を訳出する訓練。 既に修得したメモ取りとトランスクリプション技術と対比しながら,訳出技術の全体像を掴めるようになる。
  11. 様々な技術を組み合わせて訳出: これまでの授業で扱った内容を念頭に入れ,通訳に必要な技術の全体像を把握し,それらを実践してみることにより,実際の状況に対応できる準備をすることができる。
  12. 身近な通訳: 専門用語が比較的少ないアテンド通訳に焦点を当てて考えていく。 実際に起きた状況を一緒に見ていき,通訳業務に備えるためのビジネスマナーやソフトスキルへの意識を高める。
  13. 授業内試験とまとめ
  14. これからのこと: ビジネスマナーやソフトスキルに関することを更に掘り下げていく。 これまでの学習内容の総復習し,今後の目標に向けてどういった学習方法を行うか話し合い,今後の学習計画を自分で立てることが出来るようになる。質疑応答

教科書

主に授業中の実技に使うHandout 参考書は指定しない

    参考書

    書籍情報はありません。

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