実践的データ分析

経済学部 - 経済学科

EEC55401

コース情報

担当教員: 長江 亮

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月4

形式: 対面授業

レベル: 200

アクティブラーニング: なし

他学部履修:

評価方法

出席状況

10%

リアクションペーパー

20%

レポート

30%

小テスト等

40%

詳細情報

概要

現代社会では,データサイエンスの必要性が声高に主張されています。欧米諸国と比較すると,その取り組みが遅れているといわれる日本の統計学教育も,最近では小中学校といった義務教育課程から導入・強化されてきました。 この授業では,ある程度の計量経済学の知識がある学生を対象として,データを用いた実証分析を実際に行うことで,近年大きく発展してきている統計的因果推論といったトピックを含む,応用計量経済分析の方法を学習します。現在の社会的な潮流を踏まえると,この授業で学ぶ内容は,これから社会に出る学生にとって必要不可欠な能力と言っても過言ではありません。一般に,専門家が使用する統計用ソフトウェアは高価なものですが,この授業では,PCさえあれば誰でも無料で使用可能なRを使って実証分析の方法を学習します。

目標

本講義では,主要な統計ソフトウェアとなってきているRを用いて実証分析を学習します。講義の到達目標は第一に,Rを使う能力を身に着けることです。第二に,(本授業で学ぶ統計的因果推論までの)この授業で学習した方法を使用した実証研究を理解し,評価できるようになることです。第三に,データを用いた研究計画を立てるのに必要とされる,近年の計量分析の発展的な知識を身に着けることです。

授業外の学習

各回,次回の内容をアナウンスします。事前授業時には,アナウンス個所・moodleに掲載された資料を60分程度の時間をかけて読んできてください。また,各回数問からなる小テストを出します。この課題を自力でこなしてください。これらには,その回に取り上げた手法を理解するための課題や与えられたデータを使用した実習を含みます。この学習に100分程度かけて授業内容の理解を深めてください。授業の最後には,履修生の興味のある社会問題に対して,授業で取り上げたいずれかの手法を用いて分析を行うことを記述した研究計画書を作成してもらい,レポートの形式で提出してもらいます。これらの課題をこなすことが事後学習の内容になります。この学習には,各回で平均して40分程度の時間がかかると想定されます。

所要時間: 200分

スケジュール

  1. オリエンテーション
  2. 調査の方法とデータの収集・データの整理
  3. 計量経済学で使う確率論
  4. 統計的推論の復習と因果推論の学習
  5. 重回帰分析の基礎と応⽤(1)
  6. 重回帰分析の基礎と応⽤(2)
  7. 重回帰分析の基礎と応⽤(3)
  8. 操作変数法
  9. パネルデータ分析(1)
  10. パネルデータ分析(2)
  11. マッチング法(1)
  12. マッチング法(2)
  13. 回帰不連続デザイン(1)
  14. 回帰不連続デザイン(2)

教科書

途中までは教科書を使用して授業を行いますが,高度な手法が含まれる後半には教科書を導入として参考書や講義ノートを中心とした授業を行います。その際,参考となる文献などはその都度紹介します。

  • 計量経済学の第一歩

    著者: ⽥中隆⼀

    出版社: 有斐閣・2015

参考書

  • Rによる実証分析 (第2版): 回帰分析から因果分析へ

    著者: 星野匡郎, ⽥中久稔, 北川梨津

    出版社: オーム社・2023

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