国際社会学専門研究2(応用)

博士後期課程グローバル・スタディーズ研究科 - 国際関係論専攻

DFIR7430

コース情報

担当教員: 稲葉 奈々子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 火3

形式: 対面授業

レベル: 800

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

50%

レポート

50%

詳細情報

概要

移民の社会統合の観点から市民社会論を批判的に理解するために,移民の社会運動を扱った複数の論文をテキストにして,市民社会論をグローバリゼーションの進展した現代社会に即して応用する。具体的には,社会統合の理論を日本と欧米の具体的事例から検討することで,理論への理解を深める。

目標

グローバリゼーションによって市民社会が直面する問題がナショナルな枠組みでは捉えきれない現象として経験されていることを理解し,社会統合理論の応用をする。さらに社会統合の理論を日本のグローバル化と市民社会をめぐる諸問題に即して適用できるようにする。

授業外の学習

受講生は毎回全員がテキストの要約とコメントをレジュメにして用意し,それを題材にして議論するため,全員がテキストを熟読してくることが求められます。単にテキストをレジュメするだけではなく,グローバル化と市民社会の観点から事例を受講者がみつけてきて,テキストに即して議論することが求められます。事前のテキストの要約とコメントに130分,授業で学んだ概念を応用して執筆するリアクションペーパーに60分要します。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. イントロダクション
  2. 国境管理に対する市民社会からの抗議についてのイントロダクション
  3. 地中海を渡る移民を救援するNGOの事例検討
  4. 「犯罪化」される連帯運動についての事例検討
  5. 「犯罪化」される移民のインフォーマルセクターでの活動
  6. 監視される市民社会と脱政治化する移民支援活動
  7. SNSによる移民支援活動の萎縮
  8. 日本の事例検討(1)
  9. 日本の事例検討(2)
  10. 社会的権利行使を阻む官僚制
  11. アルプスを越える移民を支援するNGOの事例検討
  12. 移民に連帯する市民活動の事例検討(デンマーク,ドイツ)
  13. 移民に連帯する市民活動の事例検討(イタリア)
  14. 反人種主義的連帯運動の事例検討(アメリカ)および全体のまとめ

教科書

使用するテキストは授業で紹介します。

  • Contentious Migrant Solidarity: Shrinking Spaces and Civil Society Contestation

    著者: della Porta & Steinhilper

    出版社: Routledge・2022

参考書

書籍情報はありません。

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