東南アジア宗教文化研究(上級)1
博士後期課程グローバル・スタディーズ研究科 - 地域研究専攻
DFAS7460
コース情報
担当教員: 久志本 裕子
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 水2
形式: 対面授業
レベル: 800
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
その他
授業参加は,予習状況と議論への積極的な参加態度によって評価されます。 「その他」は担当箇所の報告と研究内容のプレゼンテーションによって評価されます。
詳細情報
概要
このゼミでは,東南アジアの各地域の固有の歴史的,社会的,文化的文脈の中で,多様な宗教がどのように理解され実践されてきたのか,またグローバル化の中でどのように変化しようとしているのかについて文献購読を通じて議論し,このことが各々の研究課題との関連において持つ意味を見出すことを目指します。 担当教員は東南アジアのムスリム社会,特にマレーシアに関する文化人類学,比較教育学を専門としていますが,ゼミの内容はイスラームに限らず,東南アジアで主要な宗教としてイスラーム,キリスト教,上座部仏教のそれぞれについて,主に文化人類学の文献を講読し,各宗教の信仰のあり方の基礎と社会における多様な実践のありかたを学びます。具体的に扱う地域や文献などは,学期はじめに受講者と相談の上,関心に合わせて様々な宗教のトピックを取り上げます。 受講者の大学院での研究テーマは,必ずしも東南アジアあるいは宗教と関係なくても構いません。このゼミで東南アジアについて,あるいは宗教と社会について学びたいという意思があれば履修を歓迎します。東南アジア各国の基礎的事項も確認しながら進めます。 春学期は,入手可能な限り日本語で共通の文献を毎週指定して精読し,東南アジアにおける各宗教の信仰,その変化の過程について理解を深めます。また,文献の他に動画の視聴,宗教を信仰している人たちとのディスカッションなどの実践的な学びの機会を作りたいと思います。秋学期には,前期に学んだ内容を踏まえて,①改めて文献を選び精読する,もしくは②各自が関心を持つ地域における宗教現象についてそれぞれの視点で調査を進め,学期の終わりには学会報告に似た形でまとまりのある議論に仕上げる,という形で,履修者と相談の上進めたいと思います。
目標
1)東南アジア諸国における諸宗教および宗教間の関係について,主な分析概念を用いて各自の研究対象とする地域の事情と比較し,説明することができる。 2)東南アジア諸国における事例と各自の研究対象とする地域の事例の分析をもとに,現代における宗教事象の説明,あるいはそれに用いられる概念の限界や問題点を指摘し,異なる見方を提示することができる
授業外の学習
基本的に毎週の授業では,全員が指定の文献を読んだ上で授業に参加してもらいます。また,各自の研究テーマに引き付けて理解が進むよう,自分でも必要な文献の読解を進めてください。文献の入手方法については初回の授業で相談します。
所要時間: 190分
スケジュール
- 東南アジアの諸宗教の概観,受講者の関心の確認と進め方についての相談
- 東南アジアのイスラームに関する文献購読1
- 東南アジアのイスラームに関する文献購読2
- 東南アジアのイスラームに関する文献購読3
- 東南アジアのキリスト教に関する文献購読1
- 東南アジアのキリスト教に関する文献購読2
- 東南アジアのキリスト教に関する文献購読3
- 東南アジアの上座部仏教に関する文献購読1
- 東南アジアの上座部仏教に関する文献購読2
- 東南アジアの上座部仏教に関する文献購読3
- 東南アジアの中国系宗教に関する文献購読1
- 東南アジアの中国系宗教に関する文献購読2
- 東南アジアの中国系宗教に関する文献購読3
- 各自の研究テーマに関連付けたプレゼンテーション
教科書
第1回の授業で受講者と相談の上決定します。
参考書
書籍情報はありません。