宗教と社会特殊研究II

博士後期課程実践宗教学研究科 - 死生学専攻

DARL7040

コース情報

担当教員: 寺尾 寿芳

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 火5

形式: 対面授業

レベル: 800

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

28%

授業参加

50%

レポート

22%

その他

授業では発表担当者以外にも積極的な発言が求められ,事前に指定された役割を責任感を持って果たすことが必須とされる(特に発表者は授業の進行において自身に課せられた責任を自覚すること)。 なお,欠席が4回を超えた場合は,原則として成績評価の対象とはしない。

0%

詳細情報

概要

宗教は人間存在の根底へ向けたまなざしを総じて備えているが,そこに見出せる難問の一つとして,宗教と差別のかかわりがある。宗教は差別からの解放を念じつつ,ときに差別を生み出すこともあった。さらに宗教と国家の関係もこの難問と切り離せない。社会的存在としての我々人間が生み出す差別現象を,宗教の公共性という視点から考察する。 演習科目であるため,総じて質疑応答を主とするアクティブ・ラーニングの形態を採用する。必要に応じて,Zoom,Loyola,メール等を活用することも想定している。なお,初回に発表(毎回一人が担当する)の順番と担当箇所を決めるため,必ず出席のこと。

目標

発表に当たっては以下の3点を毎回重視する。①的確に要約することができる,②キーワードを挙げるとともに,自身の問題意識との関連を述べることができる,③関連文献を紹介(概要と書誌情報)し,発表者のみならず授業参加者全員の視野を広げることができる。

授業外の学習

予習: ・文献の読解(60分) 復習: ・⾃筆ノート・メモを利⽤し,授業の内容を確認する(40分) ・授業中に⾔及された事実やデータをインターネットの複数のサイトで確認し,発展的に補充する(30分) ・授業中に⾔及された⽂献に目を通す(60分) その他(上記の予復習に加えて): 発表担当者は,事前にレジュメの作成すること(コピーして授業開始時に配布)。その際,図書館やインターネットを活用して関連文献の探索・発見が求められる。

所要時間: 各回およそ190分の学習が必要

スケジュール

  1. 導入:概要説明,発表の順番・担当箇所の決定等
  2. 文献読解と展開(1):聖なるものと統治
  3. 文献読解と展開(2):近代主権国家・排除・差別
  4. 文献読解と展開(3):神・天皇・非人
  5. 文献読解と展開(4):情動的存在とデジタルメディア
  6. 文献読解と展開(5):不可触民とカースト制度
  7. 文献読解と展開(6):ディアスポラと国民国家
  8. 文献読解と展開(7):フランスの世俗主義とイスラーム
  9. 文献読解と展開(8):ラルシュ共同体運動
  10. 文献読解と展開(9):生-権力と包摂/排除
  11. 文献読解と展開(10):アイヌの「救済」とレイシズム
  12. 文献読解と展開(11):「狐持ち」と結婚忌避
  13. 文献読解と展開(12):「3・11」以後の避難者差別
  14. 文献読解と展開(13):差別を超えて――受講生による議論とまとめ

教科書

以下のテキストを授業で毎回使用するため,必携である。

  • 差別の構造と国民国家――宗教と公共性(シリーズ宗教と差別 第1巻)

    著者: 磯前順一他監修,上村静他編

    出版社: 法蔵館・2021年

参考書

書籍情報はありません。

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