宗教と社会特殊研究I
博士後期課程実践宗教学研究科 - 死生学専攻
DARL7030
コース情報
担当教員: 寺尾 寿芳
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 火5
形式: 対面授業
レベル: 800
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
出席状況
授業参加
レポート
その他
授業では発表担当者以外にも積極的な発言が求められ,事前に指定された役割を責任感を持って果たすことが必須とされる(特に発表者は授業の進行において自身に課せられた責任を自覚すること)。 なお,欠席が4回を超えた場合は,原則として成績評価の対象とはしない。
詳細情報
概要
宗教の類型には救済型や解脱型などがみられるが,総じて生活における「幸せ」の実現が目指されてきた。しかし幸せが直接に考察の対象になることは少なかった。この授業では,まず哲学の視点から幸せに関する基礎的な理解をいくつか概観したのち,個人や集団の幸せを志向して宗教がどのように貢献しているのかを,とくに社会制度・生活様式・世界観の構築などに着目しつつ考察する。 演習科目であるため,総じて質疑応答を主とするアクティブ・ラーニングの形態を採用する。必要に応じて,Zoom,Loyola,メール等を活用することも想定している。なお,初回に発表(毎回一人が担当する)の順番と担当箇所を決めるため,必ず出席のこと。
目標
発表に当たっては以下の3点を毎回重視する。①的確に要約することができる,②キーワードを挙げるとともに,自身の問題意識との関連を述べることができる,③関連文献を紹介(概要と書誌情報)し,発表者のみならず授業参加者全員の視野を広げることができる。
授業外の学習
予習: ・文献の読解(60分) 復習: ・⾃筆ノート・メモを利⽤し,授業の内容を確認する(40分) ・授業中に⾔及された事実やデータをインターネットの複数のサイトで確認し,発展的に補充する(30分) ・授業中に⾔及された⽂献に目を通す(60分) その他(上記の予復習に加えて): 発表担当者は,事前にレジュメの作成すること(コピーして授業開始時に配布)。その際,図書館やインターネットを活用して関連文献の探索・発見が求められる。
所要時間: 各回およそ190分の学習が必要
スケジュール
- 導入:概要説明,発表の順番・担当箇所の決定等
- 文献読解と展開(1):ギリシャ哲学の幸福論
- 文献読解と展開(2):中国哲学の幸福論
- 文献読解と展開(3):インド思想の幸福論
- 文献読解と展開(4):日本人の幸福感と宗教
- 文献読解と展開(5):英雄神話と幸せ
- 文献読解と展開(6):協働牧会と幸せ
- 文献読解と展開(7):若者の地方移住と神社
- 文献読解と展開(8):尊厳死と幸せ
- 文献読解と展開(9):ジェンダーとケイパビリティ
- 文献読解と展開(10):孤立社会と傾
- 文献読解と展開(11):寺院と子供の成長
- 文献読解と展開(12):韓国における宗教と幸せ
- 文献読解と展開(13):人口減少時代における仏教
教科書
以下の教科書を用いる。授業時必携である。
しあわせの宗教学ーーウェルビーイング研究の視座から
著者: 櫻井義秀編
出版社: 法蔵館・2018年
参考書
授業内で適宜指示する