特講(朝鮮半島をめぐる国際関係)
総合グローバル学部 - 総合グローバル学科(教授言語:日本語)
BGS57521
コース情報
担当教員: 堀田 幸裕
単位数: 2
年度: 2024
学期: 秋学期
曜限: 火2
形式: 対面授業
レベル: 400
アクティブラーニング: なし
他学部履修: 不可
評価方法
出席状況
40%
リアクションペーパー
20%
レポート
40%
詳細情報
概要
本講義では北朝鮮をめぐる朝鮮半島の国際関係をテーマとする。北朝鮮の誕生から,金日成に権力が集中する体制がどのように形成されたのか,また対抗し合う南北関係の歴史的な変遷などについて紹介しつつ,北朝鮮の核開発や日朝関係など今⽇的な課題について考えていくものとする。
目標
特異な国として見られる現在の北朝鮮は,どのような過程を経て今日の状況に至ったのか。その建国以来の歴史を客観的に考察しながら,朝鮮半島問題を考える視点を持つようにすること。
授業外の学習
履修前に,参考書籍に目を通し,北朝鮮現代史の概要と現在焦点となっている諸問題について理解しておくこと。 ・シラバスで示した講義テーマと関連した情報を事前に調べる(30分) ・毎回の講義後には配布したスライドの復習(40分) ・紹介する関連文献等について目を通して自分なりに考える(90分) ・前回の授業で理解できなかった点を復習し必要であれば質問としてまとめる(30 分)
所要時間: 190
スケジュール
- ガイダンス 授業概要,進⾏計画の説明 ※以下は予定であり,授業の進捗状況により各テーマの回数は変更することがありうる
- 北朝鮮という国について 北朝鮮の基本情報,南北の比較
- 北朝鮮の建国とソ連 北朝鮮建国の後⾒⼈であるソ連,中ソ論争の狭間での確執
- 中国と北朝鮮 朝鮮戦争への介⼊と戦後復興⽀援,事実上の「同盟」関係,冷戦期の中朝関係について
- 北朝鮮の政治制度 ⾦⽇成が確立した主体思想。金日成を絶対化した「唯一思想体系」。金正日への後継と「十大原則」
- 冷戦時代の北朝鮮の国際関係 孤立しているというイメージは必ずしも正確ではない。冷戦期には社会主義陣営との関係のみならず,第三世界外交を展開
- 対抗する韓国と北朝鮮 北進統⼀/赤化統一,開発独裁/千里馬運動,7・4共同声明
- 南北関係の逆転 大韓航空機爆破事件,ソウル五輪の成功,ソ韓・中韓国交正常化
- 北朝鮮流の民族主義 檀君神話の活用
- 年代の北朝鮮核危機 北朝鮮核開発の歴史,「外交カード」としての揺さぶり
- 「苦難の行軍」 金日成主席の死去による金正日総書記への権力継承,脱北者の急増
- ⾦正恩時代の北朝鮮 金正日総書記から金正恩総書記への権⼒の継承,「先軍」から「党治」への転換
- エスカレートする北朝鮮核開発と⽶朝首脳会談 第二次核危機から六者協議へ,計6回の核実験,シンガポールでの⽶朝共同宣⾔,ハノイ会談の挫折
- ⽇朝関係 ⽇朝国交正常化交渉と平壌宣⾔,未解決の拉致問題,「対話と圧⼒」
教科書
文献は授業中に適宜紹介する
参考書
『新版 北朝鮮⼊門』
著者: 礒崎敦仁,澤⽥克⼰
出版社: 東洋経済新報社・2017年
『写真と絵で見る北朝鮮現代史』
著者: キム・ソンボ (著), キ・グァンソ (著), イ・シンチョル (著), 李泳采 (監訳)
出版社: コモンズ・2010年
『北朝鮮はいま,何を考えているのか (NHK出版新書 537) 』
著者: 平岩俊司
出版社: NHK出版・2017年