特講(アフリカの社会と文化)

総合グローバル学部 - 総合グローバル学科(教授言語:日本語)

BGS57512

コース情報

担当教員: 戸田 美佳子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 秋学期

曜限: 木2

形式: 対面授業

レベル: 400

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

20%

リアクションペーパー

30%

レポート

50%

詳細情報

概要

これまでに地上に生を受けた人間は約1500億人と推定されているが,このうち60%までが狩猟採集社会,35%が農耕社会に生き,産業社会の恩恵を受けたのは残りの5%に過ぎない。私たちがよく知る,あらゆる財とサービスが「市場」で売買される経済は西欧近代に成立した制度なのである。 本講義では,「人間の経済」という視点に立ち,人類諸社会の経済活動を人類学の視点から読み解くことを目指す。特に,担当者のフィードであるカメルーンを含む,アフリカ諸社会の事例について具体的に紹介する。

目標

1.アフリカ諸社会における生業の特徴を,生態環境や社会の成り立ち,文化や価値観をふまえて理解できるようになる。 2.経済人類学の基礎知識を身につけ,経済現象の多様性を理解できるようになる。

授業外の学習

Moodleに,授業のレジュメ,その他の配布資料,課題,関連情報を共有するので,必ず事前に確認すること。 授業事前準備として,授業計画にそってテキスト・参考図書を熟読し授業に臨むこと[約 100 分程度]。 また授業終了後は,講義内容を振り返りまとめるとともに,提示した参考資料を読み,理解を深めること[約 100 分程度]。

所要時間: 約200分

スケジュール

  1. ガイダンス (以下の細目は,受講学生数,学生の理解度や諸事情に配慮して,その都度適宜変更を加える場合があるが,その際は授業時に伝達する。)
  2. 経済人類学――交換,所有,生産
  3. 多様な人間社会 モノのやりとり①――狩猟採集社会(前半)
  4. モノのやりとり②――狩猟採集社会(後半)
  5. モノのやりとり③――農耕民社会(前半)
  6. モノのやりとり④――農耕民社会(後半)
  7. モノのやりとり⑤――牧畜社会
  8. 生業活動の現代的側面――遊動民にとっての学校教育
  9. 「婚姻=女性の交換」――贈与論
  10. 国家とグローバリゼーション
  11. アフリカとグローバリゼーション――『ダーウィンの悪夢』(映像100分)
  12. 「ダーウィンの悪夢」の今――グローバリゼーションの表象について
  13. 下からグローバル化――インフォーマル経済の世界
  14. 全体のまとめ――人間の経済・経済的負債と社会的負債

教科書

特定の教科書は使用しない。各回の講義で資料を配付する。

    参考書

    下記のほかに,講義の中でも紹介する。

    • 経済と文明―ダホメの経済人類学的分析

      著者: カール・ポランニー

      出版社: 筑摩書房 ・2004年

    • 交易する人間(ホモ・コムニカンス): 贈与と交換の人間学

      著者: 今村仁司

      出版社: 講談社・2016年

    • 負債と信用の人類学ー人間経済の現在

      著者: 佐久間寛編

      出版社: 以文社・2023年

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