イスラームとジェンダー

総合グローバル学部 - 総合グローバル学科(教授言語:日本語)

BGS56700

コース情報

担当教員: 赤堀 雅幸

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 水2

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

リアクションペーパー

10%

レポート

20%

定期試験

定期試験期間中

40%

小テスト等

30%

その他

リアクションパーパ2回(各回5%),授業の理解度を測る小テスト10回(各回3%)を課す。1ヶ月に1回,指定エッセイ,論文,映像作品等から1本を読んで評価する小レポート(1,000字程度)3本を提出し(各10%),学期末定期試験期間中に,記述問題を主とする試験(40%)を実施する。履修者数によっては学期末定期試験をレポートに差し替えることがある。

40%

詳細情報

概要

イスラームとジェンダーをめぐるさまざまな語りは,極端に単純化される一方で,きわめて微妙で政治性をはらんだ展開もみせている。本講義では,ジェンダー論およびフェミニズム論の初歩について学修した上で,イスラームの教義におけるジェンダーのあり方を概観し,さらにヴェイル,ハーレム,女子割礼,名誉に基づく暴力,オリエンタリズム的他者表象,中東のフェミニズム運動を具体的な題材に,従来の議論に対する批判を交え論じ,ジェンダーとイスラーム双方に関する理解を深める。

目標

世界の主要な宗教の一つであるイスラームに関する理解を深めるとともに,生活と宗教の関わりを了解し,宗教に関する一般的な教養,宗教に関する寛容の態度を養う。同時に,ジェンダーやフェミニズムといった現代社会の持続可能性の基となる男女の平等についての意識を高め,これを宗教や生活との具体的な関わりを見失うことなく,多様な文化的社会的状況のなかにおいて見つめ直すことのできる力を身につける。

授業外の学習

一般的なジェンダー論及びフェミニズム論についての予備知識があれば,受講に差し支えはない。最初の数回の授業で予備知識の不足を感じた場合は,第1回授業で示す概説書等を読んで対応すること。各回授業前には事前配布の資料およびスライドをみて,授業内容の全体像をつかんでおくこと(30分)。講義内容を十全に理解すべく,資料やノート,小テストの結果などを見直し,充分な復習をすることはもちろん,さらに理解を深めるべく,授業中に紹介される参考文献を読むなどすること(160分)。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. 講義のねらいと進め方の解説,参考文献の紹介 小レポート1回目の課題説明:実施が1回程度前後にずれる場合がある。 下記の展開は現時点の予定で,ある程度の変更がありうる。
  2. ジェンダー論とフェミニズム
  3. クルアーンのなかの女性,ムハンマド時代の女性
  4. ヴェールとイスラーム 小レポート2回目の課題説明:実施が1回程度前後にずれる場合がある。
  5. 現代のヴェール 小レポート1回目の講評
  6. ハーレムとイスラーム
  7. 空間規制としてのハーレム
  8. 女性器切除/女子割礼とイスラーム 小レポート3回目の課題説明:実施が1回程度前後にずれる場合がある。
  9. 女性器切除廃絶運動のゆくえ 小レポート2回目の講評:実施が1回程度前後にずれる場合がある。
  10. 家父長制とイスラーム
  11. 名誉に基づく暴力
  12. オリエンタリズムの描くイスラームの女性 学期末定期試験説明:実施が1回程度前後にずれる場合がある。
  13. 中東のフェミニズム運動 小レポート第3回の講評:実施が1回程度前後にずれる場合がある。
  14. ジェンダーとセクシュアリティ

教科書

特定の教科書は使用しない。各回講義に資料を配付する

    参考書

    下記の他,各回講義の資料で参考書・参考資料等を示す。

    • ジェンダー暴力の文化人類学:家族・国家・ディアスポラ社会

      著者: 田中雅一・嶺崎寛子編

      出版社: 昭和堂,2021年

    • ジェンダーで学ぶ文化人類学

      著者: 田中雅一・中谷文美編

      出版社: 世界思想社,2005年

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