アジアの環境と開発

総合グローバル学部 - 総合グローバル学科(教授言語:日本語)

BGS55700

コース情報

担当教員: 福武 慎太郎

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月1

形式: 対面授業+オンライン授業(オンデマンド授業,同時双方向型授業(Zoomなど)) /Alternating face-to-face & A

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

15%

リアクションペーパー

15%

レポート

70%

詳細情報

概要

東南アジア島嶼部(海域世界)における環境と開発をめぐる問題について講義する。東南アジア海域世界の環境と開発をめぐる問題への理解を深める前提として,当該地域の代表的な農産・海産物—バナナ,エビ,コーヒー,各種スパイス,パームオイルなど—の生産地と生産者の暮らしについての理解を深める。 主な対象地域をボルネオ(カリマンタン),スマトラ,スラウェシ,小スンダ列島などインドネシア・マレー地域を事例とし,熱帯林の伐採,消失と生物多様性の問題,近年のアブラヤシ農園の開発の問題,コーヒーを代表とするフェアトレード事業などの取り組みを,当該社会の歴史と生態系利用,植民地化と開発の歴史の中で理解し,環境と開発の問題を多角的に捉える視座と方法を獲得することを目標とする。

目標

東南アジア海域世界の環境と開発をめぐる問題への理解を深める前提として,当該地域の代表的な農産・海産物─バナナ,エビ,コーヒー,各種スパイス,パームオイルなど─の生産地と生産者の暮らしについての理解を深める。研究方法としての「モノ研究」への理解を深めるため,鶴見良行や村井吉敬の著作を読み,その方法と思想についての知識を獲得する。

授業外の学習

本講義で紹介した文献を積極的に読み,講義にフィードバックするなどの積極的な取り組みが求められる。期末レポートに向けて,各自調査研究(フィールドワーク)を,講義として並行しておこなうことが求められる。 ・授業内容をふりかえり,リアクションペーパーを作成する(10分) ・演習内で紹介されたテキストを読み,講義のテーマに関連する知識および理解を深める(30〜120分) ・期末課題へ向けたフィールドワークの構想,準備と実施(2,3日。土日祝日,長期休暇期間を利用)

所要時間: 授業 1 回あたり 190 分以上

スケジュール

  1. 序論:モノからみるグローバル・スタディーズへのいざない
  2. 熱帯アジア多島海と開発(1)熱帯林,マングローブ,泥炭湿地林
  3. 熱帯アジア多島海と開発(2)アジア海域世界に暮らす人々
  4. 熱帯アジア多島海と開発(3)スパイスとナマコ(マルク諸島,スラウェシ,オーストラリ ア)
  5. 熱帯アジア多島海と開発(4)海域世界の多様なヤシ経済-サゴ,ロンタル,ココヤシ
  6. 熱帯アジア多島海と開発(5)プランテーション開発と環境問題-ゴム,バナナ,パーム
  7. スイギュウとコーヒー(1)コーヒーのグローバル・ヒストリー
  8. スイギュウとコーヒー(2)牛と贈与交換経済
  9. スイギュウとコーヒー(3)国家と貨幣経済は人々の生活をどのように変えたか
  10. 紛争とジェンダー:東ティモールの独立と人権問題を考える
  11. 東南アジアのジェンダーと開発(1)双系制と多様なジェンダー
  12. 東南アジアのジェンダーと開発(2)東南アジアにおけるLGBTと政治
  13. 東南アジアのジェンダーと開発(3)文学のなかのジェンダー&セクシュアリティ
  14. 総括

教科書

特になし

    参考書

    鶴見良行『バナナと日本人』岩波新書,村井吉敬『エビと日本人』岩波新書など

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