東南アジア史(前近代)

総合グローバル学部 - 総合グローバル学科(教授言語:日本語)

BGS54600

コース情報

担当教員: 松浦 史明

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月2

形式: 対面授業

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

20%

リアクションペーパー

20%

レポート

60%

その他

講義に出席していない者のリアクションペーパーは原則として受け付けません。

0%

詳細情報

概要

この講義では,12世紀前半に現在のカンボジアの地に建立された「世界遺産」アンコール・ワットをめぐる様々な謎や疑問を入り口として,東南アジアのみならずインドや中国も含めた広い地域における歴史を,色々な角度から読み解きます。同時に,現在の歴史認識や文化遺産保護にまつわる諸問題も取り上げ,私たちはどのように過去と付き合うかについて考えます。 東南アジア史の年表的な出来事を網羅的に扱うのではなく,「歴史的なモノ」を通して過去と現在を考える色々なアプローチを紹介し,受講生のみなさん自身が歴史に触れる・楽しむきっかけを提供することを主眼に講義します。 今回の遠隔講義の実施に際しては,音声付きパワーポイントやテキストの配布等を行ない,内容の理解度を測るリアクションペーパー等を提出してもらいます。

目標

1)東南アジア前近代史の基本的な流れと諸問題について理解する。 2)東南アジア前近代史について,自分なりの意見と視点を獲得する。 3)レポートの作成等を通して,受講生それぞれが前近代東南アジア史を学ぶ意義と楽しさを発見し,自分自身の言葉で東南アジア史を語れるようになる。

授業外の学習

【予習】配布資料を事前に読み込み,各回のテーマに関する用語などを自主学習することで,授業内容の把握に努めてください(各回80分程度)。 【復習等】リアクションペーパーの入力等を通して,講義内容を思い起こすとともに,そこから生じる疑問を自分なりに消化し,議論を展開できるようにしてください。講義を通して様々な「なぜ?」を発見し,疑問に思ったことは自発的に調べ,深堀りするようにしましょう。また,レポートの準備・作成を通して,特定のテーマについて複数の書籍等を読みこなしたうえで,自分なりの意見や考え方を確立できるようにしてください(各回110分程度)。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. ※以下は予定であり,授業の進捗状況により若干の変更がありうる。 ガイダンス,東南アジアという地理的枠組みについて
  2. アンコール・ワットからどのような歴史がみえるか
  3. 東南アジアの風土と歴史
  4. 先史時代を考える
  5. インド文化と東南アジアの初期国家
  6. アンコール・ワットのかたち
  7. 国家のかたち
  8. 古代東南アジア史の興亡
  9. 国家のあり方と王の条件
  10. 神々と精霊
  11. 海と陸のネットワーク
  12. アンコール朝の滅亡とその後
  13. アンコールの近現代
  14. まとめと総括

教科書

教科書は指定せず必要に応じて資料を配布する。

    参考書

    桜井由躬雄『前近代の東南アジア』(放送大学教育振興会,2006年) 石澤良昭『アンコール王朝興亡史』(NHK出版,2021年) 松浦史明「仏教王ジャヤヴァルマン七世治下のアンコール朝」(千葉敏之編『歴史の転換期4 1187年 巨大信仰圏の出現』山川出版社,2019年所収) 荒川正晴ほか編『岩波講座 世界歴史 第4巻 南アジアと東南アジア ~一五世紀』岩波書店,2022年

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