国際教育開発論1

総合グローバル学部 - 総合グローバル学科(教授言語:日本語)

BGS54400

コース情報

担当教員: 荻巣 崇世

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 火4

形式: 対面授業+オンライン授業(オンデマンド授業,同時双方向型授業(Zoomなど)) /Alternating face-to-face & A

レベル: 300

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

授業参加

20%

レポート

50%

その他

授業前に提出するコメントペーパー

30%

詳細情報

概要

本講義では,教育と社会の関係を多角的に捉え,国際教育開発の持つ様々な意味を,理論と実践の両面から考えていく。特に,現代のグローバル化する世界において,教育はどのような課題に直面しているのか,同時に,教育にはどんな役割が期待されているのかを,具体的な事例に基づいて検討していく。 本講義は前半・後半の二部構成で展開する。第一部では,広い意味で「教育」という営みを理解した上で,教育と社会の関係を捉えていく。教育学,経済学,社会学,哲学など多方面から,「教育」を「開発」することの意味について考えるとともに,国際教育開発の歴史と潮流を整理する。 第二部では,グローバル化する世界において教育が抱える様々な課題を取り上げ,これらの課題に対してこれまでどのような国際協力・国際開発が行われてきたのか,また,教育開発が現地の人々にどのような影響を及ぼしてきたのかについて,途上国に限らず日本の事例なども取り上げて具体的に見ていく。参加者の興味関心に基づき,可能な場合には各分野の専門家の話を聞く機会も設ける。

目標

本講義では,知識,批判的思考,コミュニケーション,態度・行動の4つの領域においてそれぞれ以下のような知識とスキルを身につけることを目指す。 知識:教育と社会の関係を多角的に捉え,国際教育開発の持つ様々な意味をふまえて,国際教育開発の歴史と潮流,実践上の課題や難しさを理解する。 批判的思考:世界が直面している教育課題に関心を持ち,自分自身の経験や身近な現実と結びつけて考えて説明することができる。 コミュニケーション:他者の意見を聞きながら自分のスタンスを明確にし,資料やデータを使って効果的に意見を表明できる(口頭およびレポート)。 態度・行動:授業で扱うトピックについて理解を深めたり,新しい意見や見方を学んだりするため,多様な意見を持つクラスメイトと対話し協力することができる。

授業外の学習

本講義は学生の主体的な学びを中心に進める。そのため,各自が授業前に内容をある程度理解し,自分なりの問いや考えを持って授業に臨むことが欠かせない。特に,対面授業は,それぞれが持ち寄った問いや意見を共有し,受講者同士が学び合う場となるよう,ディスカッションやグループワークを中心に進めていく。 基本的には,毎回の講義に参加する前に指定された文献を読み,簡単なコメントペーパーを講義のグループサイトにアップする。コメントの内容は読んだ文献の筆者への質問や疑問でも良いし,文献の内容を身近な例に引きつけて考えたことでも良く,150字程度にまとめる(所要時間:120分程度)。毎回,重要な問いやコメントを選び講義の中で取り上げて議論する。 学期中,グループ・プロジェクトを課すが,その準備等は,各週の課題をふまえて授業時間外に行うことになる(70分程度)。

所要時間: 190分

スケジュール

  1. オリエンテーション,シラバスの説明(オンデマンドで実施)
  2. 「教育」とは何か?:教育学的考察
  3. 「教育」と「社会」:社会学的考察
  4. 「教育」と「経済発展」:経済学的考察
  5. 「教育」と「開発」:教育開発の歴史と潮流
  6. 「国際」と「教育」と「開発」:哲学的考察
  7. 第一部振り返り
  8. 現代の教育課題①:教育の格差
  9. 現代の教育課題②:教育の質と学び
  10. 現代の教育課題③:教育の内容と方法
  11. 現代の教育課題④:人の移動と教育
  12. 現代の教育課題⑤:SDGsと教育
  13. 現代の教育課題⑥:教育のグローバリゼーション
  14. 全体の振り返り

教科書

各回の課題文献については講義の中で提示するが,以下を本講義の主なテキストとして使用する。

  • 国際教育開発への挑戦ーこれからの教育・社会・理論

    著者: 荻巣崇世・橋本憲之・川口純編

    出版社: 東信堂・2021年

参考書

  • 国際教育開発論―理論と実践

    著者: 黒田一雄・横関祐見子編

    出版社: 有斐閣・2005年

  • SDGs時代の教育:すべての人に質の高い学びの機会を

    著者: 北村友人・佐藤真久・佐藤学編

    出版社: 学文社・2019年

© 2025 上智非公式シラバス. All rights reserved.