国際社会学２

概要

日本の市民社会にもたらした先鋭的な課題を象徴する移民問題を扱い,外国人の受け入れと移民政策を考える。テレビなど様々なメディアにおける外国人の取り上げられ方を検証することを通じて,メデイアが外国人を取り上げる戦略を具体例をもとに分析する。日常生活の中で出会った外国人の暮らしを直視し,考え,日本で暮らす難⺠申請者や被仮放免者など,当事者からも話を聞くことによって,外国人をはじめとするマイノリティの生き方やアイデンティティの苦悩に共感し,相互の意見交換によって理解を深め,ディスカッションを通じて共に生きる課題とジレンマを考える。３０年間もテレビ番組制作を担当している教員の経験をいかして,ジャーナリズムやドキュメンタリー制作の基礎的アプローチからダイバーシティを記録する映像人類学的なアプローチも紹介する。ドキュメンタリー制作に関心ある学生は,移民をとりまく課題をテーマとした映像制作をレポートの代わりに提出することもできる。 This course examines issues of immigration to Japan. After studying the historic and context of Japanese immigration, we examine the situation of foreign migrants from multiple angles, including immigrant labor, gender, social security, and education. We study different groups of foreign residents in Japan and the various situations they face today including refugee applicants who will join the class. We explore the relationship between foreign residents and the receiving Japanese society including their various representations and uses in the media. We discuss the difficulties and potentials that come along with the question of diversity in Japan.

目標

1．日本における外国人の受け入れや移民政策について根拠に基づいた議論ができるようになる。 2．マイノリティの視点から見たマジョリティの在り方について,自分で問いを立てて論じることができるようになる。 3．メディアにおける外国人の取り上げられ方を批判的に検証できるようになる。 ４.ジャーナリズムという仕事は,何か?ジャーナリズムやドキュメンタリー制作に必要なスタンスを学ぶ。

授業外の学習

日常生活の中で出会った外国人との対話や観察,国内外の新聞やテレビなどのメディアが外国人をどのように取り上げられているかを調べ,授業内での意見交換やレポートと映像作品の作成にいかす。

所要時間: 190分