国際社会学1
総合グローバル学部 - 総合グローバル学科(教授言語:日本語)
BGS53600
コース情報
担当教員: 稲葉 奈々子
単位数: 2
年度: 2024
学期: 春学期
曜限: 水3
形式: 対面授業
レベル: 300
アクティブラーニング: あり
他学部履修: 可
評価方法
リアクションペーパー
50%
レポート
50%
詳細情報
概要
移民の社会統合の観点から市民社会論を批判的に理解するために,移民の社会運動を扱った複数の論文をテキストにして,市民社会論をグローバリゼーションの進展した現代社会に即して応用する。具体的には,社会統合の理論を日本と欧米の具体的事例から検討することで,理論への理解を深める。
目標
グローバリゼーションによって市民社会が直面する問題がナショナルな枠組みでは捉えきれない現象として経験されていることを理解し,社会統合理論の応用をする。さらに社会統合の理論を日本のグローバル化と市民社会をめぐる諸問題に即して適用できるようにする。
授業外の学習
受講生は毎回全員がテキストの要約とコメントを用意し,それを題材にして議論するため,全員がテキストを熟読してくることが求められます。単にテキストをレジュメするだけではなく,グローバル化と市民社会の観点から事例を受講者がみつけてきて,テキストに即して議論することが求められます。事前のテキストの要約とコメントに70分,授業で学んだ概念を応用して執筆するリアクションペーパーに120分要します。
所要時間: 190分
スケジュール
- イントロダクション
- 市民社会と国境線の関係:市民社会論からの考察
- EUの事例① 地中海を渡る移民を救援するNGO
- EUの事例② 非正規滞在者に連帯することは「犯罪」なのか
- 移民とインフォーマルセクターの経済活動:移民は社会の底辺でどのように生き抜くのか
- 監視社会と市民社会:脱政治化という戦略をとる市民社会:Arendtの理論からの考察
- 声を封じられる非正規滞在者::Arendtの理論からの考察
- 日本の事例① 市民運動と「共感」の政治
- 日本の事例② 移民を担い手とする社会運動と「共感」の政治の限界
- 社会的権利行使とストリートレベルの官僚制:Lipsky の理論からの考察
- 「持たざる者」としての非正規滞在者の社会運動:Cloward と Pivenの理論からの考察
- EUの事例④ 移民を担い手とする住宅への権利運動
- EUの事例④ 移民を担い手とする正規化運動
- 全体のまとめとレポート作成にかんする提出物へのフィードバック
教科書
使用するテキストは授業で紹介します。
参考書
書籍情報はありません。