アカデミック日本語2-1*

共通 - 言語教育研究センター

AJPN4410

コース情報

担当教員: 世良 時子

単位数: 2

年度: 2024

学期: 春学期

曜限: 月4, 木4

形式: 対面授業

レベル: 400

アクティブラーニング: あり

他学部履修:

評価方法

出席状況

5%

授業参加

5%

レポート

40%

その他

課題(30.0%),口頭発表(テキスト批評・ディベート等 )(20.0%)

50%

詳細情報

概要

授業内容: この講義では人文科学系の専門的・学術的テーマについて,文献を正確かつ批判的に読み,そこから自ら「問い」を立てて最終的には4000~5000字程度の論証型レポートが書けるようになることを目標とする。 授業では,まず,人文科学系の講義を正確に理解し,理解したことを自分の言葉で説明する練習を行う。次に,人文科学系の専門書・学術論文の構成と読み方(クリティカル・リーディング),それに対する意見の述べ方と論の展開の仕方,レジュメの作成法を紹介する。その後,人文科学系の文献精読(テキスト批評)を行う。文献精読では,担当を決めてレジュメ作成と発表を行い,クラス全体で討論することを通して,レポート作成のための文献の読み方や問いの立て方,主張の仕方を身に付ける。さらに,より説得力のある主張や論拠の提示ができるよう,ディベートも行う。 学期の後半には,より論理的で明確なレポートを書くための技術を紹介し,実際に論証型レポートを作成する。また,自分の書いたレポートについて口頭発表を行う。

目標

「アカデミック日本語1」(JPN431/432)で学んだことを発展させ,大学での学習活動に必要なより高い日本語力,論理的で説得力のある意見を述べる力,課題設定能力の育成を目指す。 1.人文科学系の専門書・学術論文を正確に,かつ分析的・批判的に読めるようになる。 2.人文科学系の専門書・学術論文の内容をレジュメにまとめ,わかりやすく説明できるようになる。また,それについて自分の意見を述べたり,議論ができるようになる。 3.テーマに関して自分なりのリサーチ・クエスチョンを作り,説得力のある論証型レポートが書けるようになる。またそれを口頭発表できるようになる。

授業外の学習

【予習・次回への準備】(各回100分以上) ・授業の前までに毎回,事前に配布された文献を熟読し,タスクシートを完成させる。 ・発表担当分のレジュメ(内容の要約,ディスカッション用の質問準備)を作成する。 ・ディベートのための資料収集,立論・反駁の準備を行う。 ・レポート作成のための資料収集,アウトライン作成,レポートの作成と修正を行う。 ・発表のためのレジュメの作成,発表と質疑応答の練習を行う。 【復習】(20分) ・授業内で行った活動について,資料の内容を復習し,理解を深める。

所要時間: 120分以上

スケジュール

  1. ※以下は予定であり,受講者数・受講形態等により各テーマの回数は変更することがありうる。 オリエンテーション 他者紹介(1)インタビュー
  2. 他者紹介(2)発表 ⽂献精読について 意⾒の述べ⽅と論の展開の仕⽅(1)主張の読み取り
  3. 講義の聞き取りタスクと話し合い 文献精読について 意見の述べ方と論の展開の仕方(1)主張の読み取り
  4. 文献精読の担当・順番決定 レジュメの作成の仕方①
  5. 読解2の答え合わせ レジュメの検討と評価
  6. ⽂献精読(テキスト批評)と検討(1)発表サンプルの検討
  7. 文⽂献精読(テキスト批評)と検討(2)情報
  8. ⽂献精読(テキスト批評)と検討(3)教育
  9. ⽂献精読(テキスト批評)と検討(4)歴史
  10. ⽂献精読(テキスト批評)と検討(5)⽂化
  11. レポートについて 読解3
  12. 講義の聞き取り「文化を読み解く」
  13. レポートを書く技術①目標規定文の検討 アウトライン1作成
  14. ディベートとは:シナリオディベート ジャッジの仕⽅
  15. ディベートの視聴とジャッジ
  16. レポートを書く技術(1)⽬標規定⽂の検討とアウトライン1作成
  17. レポートを書く技術(2)引⽤
  18. アウトライン1の検討と修正
  19. レポートを書く技術(3)わかりやすい表現とは
  20. レポートを書く技術(4)的確な表現の選択
  21. レポートの検討と修正
  22. 発表について レジュメの作成と発表の仕⽅
  23. レジュメの検討と修正発表と質疑応答の練習
  24. 発表
  25. 研究の準備としての文献精読(1)検索
  26. 研究の準備としての文献精読(2)問いを立てる
  27. 研究の準備としての文献精読(3)問いを深める
  28. 研究の準備としての文献精読(4)まとめ

教科書

・主として自作教材や受講生の専門・興味関心のある分野の最新の資料(新聞記事,専門書,学術論文等)を用いる。 ・レジュメや資料は事前にMoodleからダウンロードし,各自印刷したものを持参すること。

    参考書

    • 21世紀のカレッジ・ジャパニーズー大学生のための日本語で読み解き,伝えるスキルー

      著者: 深澤のぞみ他

      出版社: 国書刊行会・2018

    • 日本語表現力―アカデミック・ライティングのための基礎トレーニング

      著者: 石塚正英・黒木朋興他

      出版社: 朝倉書店・2016

    • レポート・論文をさらによくする「書き直し」ガイド

      著者: 佐渡島沙織・坂本麻裕子・大野真澄

      出版社: 大修館書店・2015

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